あさのおばけ【名前変換オリジナル】

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何もしなくても、私以外の３人の西野くん、岸くんとあの子は会話に夢中で、卓球など二の次だった。

それでよかった。下手に気を使われてもめんどくさいだけだ。

次の授業は何か。進路。嫌いな教師の名前。ありきたりな会話だったが、共通なものや苦手とするものが一緒であれば案外弾むものがあるらしい。

「それでよぉ、俊平その時先生になんて発言したと思う？」

「何？当てられたのにボケたの？？」

「いや、『そういう先生は答え知ってるんですか？』って言った」

「天然なの？バカなの？？」

カップル同士が隣に並んでいても、誰もそのことについては言及していなかった。

何も興味のなかった私は、ただただラリーを打ち返すことしかできなかった。





授業がもうすぐ終わるため、急いで卓球台を片付けなければならない。

「俺らで台片付けるし、ラケットとネット頼むわ！」

そう言われ私たちは物置にラケットを片付けに向かった。

「はぁー疲れた！まぁほぼほぼ喋ってたんだけどね！！」

「え、うん。そうだね」

その言葉は別に嫌味だとは思わない。そうだとしても、相手するほど興味はない。

「涼ってほんと面白いわ。だから一緒にいて飽きないのよねぇ」

「あ、そうなんだ」

あまり喋ったこともないのに、そんな惚気られるものなんだ。いや、どうでもいい人間だから害がないのかな。

「ま、まぁ二人仲良いもんね」

私には、何もない。

「え？？別にあたしたちはそんな関係じゃないよ？？」

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