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席に座ってただただあの子を眺めることしかできなかった。
その時、机が揺れた。
私のそばを誰かが通り過ぎたんだ。
その衝撃で私の鞄が落ちたけれど、そのことに気づかないのか見て見ぬ振りをしたのか、そのまま素通りしてしまった。
幸い中に入っていたのは教科書数冊と体操服だけだった。
朝から座学も辛いけど、体育はもっとめんどくさい。
体を動かすことには慣れているけど、体育は嫌い。
その1番の理由は
「じゃ、二人一組になってラリーな!!」
誰かペアを探さなきゃいけない。しかも今日は卓球だ。
各地でジャンケンなどチーム分けが行われている中、私はただ周りを見渡すことしかできなかった。
「ねぇ、あたしと組もうよ」
急に強く肩を叩かれ、びっくりして振り返ると
「え・・う、うん」
人気作者のあの子だった。
周りが喋りながらワイワイとする中、私たちはひたすら黙ったままだった。
きっとジャンケンなどで余ったのだろう。そういえば5人グループで行動してたっけ。
「じゃあ、決まったやつから好きなコートで練習していいぞ〜!」
教師のその一言で周りが一斉に散らばっていく。
「あっちでやろう」
ついていくと、そこにいたのは西野くんだった。
「涼、一緒に使ってもいい?」
「お?別にいいけど」
なるほど。これなら沈黙せずに時間を過ごせる。そう思った。
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MIMU(プロフ) - ぜんさん» ありがとうございます!頻度は少ないかもしれませんがこっそり更新していきます、、よろしくお願いします! (2019年10月6日 12時) (レス) id: c9abf7bb83 (このIDを非表示/違反報告)
ぜん - めっちゃ面白いです…!どこかの恋愛小説より面白いです!続きが楽しみです。これからも頑張って下さい! (2019年9月29日 9時) (レス) id: 94ed2a9255 (このIDを非表示/違反報告)
MIMU(プロフ) - あっちゃんさんさん» コメントありがとうございます!本出してみたいですね・・読んでいただけて嬉しいです! (2019年8月22日 10時) (レス) id: cd16da8080 (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃんさん(プロフ) - 久々に小説らしい小説を読んだ気がする……ガチで本出してそう。ちょー好みだわ。 (2019年8月19日 23時) (レス) id: 9c25d881f6 (このIDを非表示/違反報告)
MIMU(プロフ) - たぴおかさん» あ、あ、ありがとうございます!!頻度は高くないですが頑張ります!! (2019年8月13日 16時) (レス) id: c9abf7bb83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:MIMU | 作成日時:2019年7月30日 18時