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河内side
――「Aさんどこか行くんですか?」
――「お、河内〜ちょっと大坂の友達に手紙だそ思ってな、近くに早馬来てもらってるから渡しに行ってくるわな」
皆が寝静まった夜、大坂の友達にと早馬に手紙を渡しに行った彼女が帰ってきたのは翌日の昼だった。
――「Aさん、Aさん宛に手紙が届いてます!」
――「お、ありがと〜」
――「この前のお友達ですか?」
――「ん、まあな〜」
Aさん宛に届いた2枚の手紙に、少し歯切れ悪く返事された日。
――「知ってるか?Aさん最近夜に1人で出てってるらしいぞ.....」
――「朝方に帰ってくる姿見たやつもいるんだろ?」
Aさんが、1人出歩くようになったのは清宮さんが加勢してきてから二週間程立ったころ。
――「.......Aさん、今日も行くんですか?」
――「ん?お、河内〜まだ寝てなかったん」
――「今日は俺もついて行きます、」
Aさんの目のクマが目立ち始めたのは清宮さんが加勢してから一か月後。
その日、散歩だとはぐらかした彼女に詰め寄って、初めてAさんがここ一か月してきた事を知った。
――
「やっぱり、援軍ではなかったんですか...」
A「ん〜まぁな、ほんまの援軍は未だうちらの合図が来るのを待っとったわ」
「じゃああの時の手紙...」
A「あー、ほんまの援軍の方に宛てたやつやで」
――まぁほんまに援軍やったらりんちゃんにも申し訳ないやん?結果、敵側やったのが判明したわけやけど理由なしに人を疑うんはしたあかんからな。
「何日か連続で手紙が届いていたのも援軍とのやり取りですか?」
A「あれはりんちゃんについての情報調べてもらっとってん〜訳あり女の子やったわ〜」
――忘れていた、Aさんが嘘をつく時に下唇を噛む癖があることを。
ここで何となく気づいた、もしかしたらこの人は敵の人を助けようとしてるんじゃないかと。
「.......ここ」
A「静かにしとってなぁ〜バレたらほんま死ぬから」
「...っ、最近夜出て行ってたのって...」
A「ただの娯楽やで、情報筒抜けなのに気づいてないおっさん見るん楽しくてなぁ」
到着した所は幕軍の本拠地がすぐ目の前にある草むらだった。
頼りにできる光は本拠地から漏れ出る炎のみ。
そこから目を離すことなくAさんは小声で話し出した。
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わらび(プロフ) - 紅さん» えっ嬉しい、、(笑)ありがとうございます!!! (2021年4月15日 21時) (レス) id: aef1a9d7b9 (このIDを非表示/違反報告)
紅(プロフ) - 黒髪パッツァンで笑いましたwww応援してます! (2021年4月5日 12時) (レス) id: b08ab2dbca (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - ゆなさん» こちらこそいつも見てもらってありがとうございます!嬉しいです!! (2021年1月9日 6時) (レス) id: 68f1c230ed (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - 更新ありがとうございます!まじで、これが生きがいになってます。 (2021年1月7日 22時) (レス) id: 355f85c916 (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - くりーむ。さん» いいですよね!作者も大好きです!ありがとうございます〜! (2021年1月4日 7時) (レス) id: 68f1c230ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わらび | 作成日時:2020年6月1日 19時