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「Aさん、ほんとによかったんですか」
A「んー、何がや」
「銀時さん達にあんなこと言って.....」
もうすっかり日が暮れ、暗い夜道を歩く後ろ姿に河内は声をかけた。
――「別にうちおらんくてもいけるって」
少し前、Aが銀時達に向かって放った言葉。
何より頭から離れないのは銀時達の色を失った顔だった。
A「.....まぁ、あそこまで言わな抜けてこられへんかったやろ」
A「それに、あのアホ共にもちょっとは反省してもらわなあかんからな」
そう告げる彼女に、「本当は自分も少し落ち込んでるくせに」と思わず口走りそうになったのを堪える。
A「....こんなくさい芝居も今日で終わり」
A「あの女も、アホな男共もええ勉強になるやろうなぁ」
「.......ははっ、そうですね」
A「河内も今までご苦労やった、字書かれへん言われた時は使えなさすぎやろって思ったんここで謝っとくな」
「あんたそんなこと思ってたんですか」
冗談冗談、と手をヒラヒラ振る彼女の心の中はやはり今になっても読めないものだ。
A「じゃあ、作戦通りに別れて位置について」
A「もう10分もすれば来るはずや」
月の光に照らされた彼女の瞳は、戦場に立つ時と同じものでこれから始まる事の深刻さをその場にいた全員が感じ取った
その緊張が走った場に、打って変わってAは思わず吹き出した。
A「あははっ、緊張しすぎやで自分ら。
別に大きな戦いする訳ちゃうんやから、いつも通り行ったらええよ
ほんでありがとうな、この1ヶ月うちについてきてくれて」
河内「.....Aさん、」
ヘラヘラとしている割には、笑顔の裏にある殺気を隠せていない彼女にまた身震いする一同。
「しょうもない演技に付き合ったった1ヶ月、今日で綺麗さっぱりお掃除や」
「これでうちの隊の株は上がりまくり、銀ちゃんらもうちに頭上がらんくなるし、一石二鳥」
腰に刺さた刀を撫で、「あ、でもな」と彼女は続ける。
A「銀ちゃんらには悪いけど、正直うちの隊が1番強い思うねん」
A「もちろんあんたらのお陰でな、」
まぁやからそんな気張らんでええで。
その言葉は、その場にいた隊員全ての不安を取り去るには十分な言葉だった。
A「ええ顔するやん、ほな始めよか」
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わらび(プロフ) - 紅さん» えっ嬉しい、、(笑)ありがとうございます!!! (2021年4月15日 21時) (レス) id: aef1a9d7b9 (このIDを非表示/違反報告)
紅(プロフ) - 黒髪パッツァンで笑いましたwww応援してます! (2021年4月5日 12時) (レス) id: b08ab2dbca (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - ゆなさん» こちらこそいつも見てもらってありがとうございます!嬉しいです!! (2021年1月9日 6時) (レス) id: 68f1c230ed (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - 更新ありがとうございます!まじで、これが生きがいになってます。 (2021年1月7日 22時) (レス) id: 355f85c916 (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - くりーむ。さん» いいですよね!作者も大好きです!ありがとうございます〜! (2021年1月4日 7時) (レス) id: 68f1c230ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わらび | 作成日時:2020年6月1日 19時