きみと、 (ページ9)

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＊09＊わたしの本心はページ9

『…なんか数にとってはどうでもえぇと思ってることなんかなぁ、、って思って、気がついたら...って感じ(笑)』

久「...A」

『うち可愛げないし、今日誕生日なんだよ！なんて直接数に言えんし…結局逃げちゃったしね(笑)本当は言いたいことなんて、たくさんあるはずなのに、素直になれんくて、、、一緒におるのに数のことなんもわからんくなってきて…このままでいいのかな？ってずっと考えとって』

久「でも、Aは数君が好きなんじゃろ？一緒におりたいんじゃろ？」

『好きでも一緒におりたくても…相手がおんなじ気持ちでいてくれなきゃなんの意味もないんよ、、』

久「数君がどう思っとるかまだわからないじゃろ」

『でもね、一緒におるのに一緒におる気がせんのよ。うちがただ数を待っとるだけで別に数はなんも思ってないのかもなって…』

久「...A」

『うちのひとりよがりに数を付き合わせとるだけな気がして…どんどんマイナス思考になっちゃって、、』

久「きっと数君だってAのことを...」

『大切にしてくれてると思う、、
でもやっぱりうちは我が儘みたいで......
言えない癖に思ってしまうんよ、、
チームのことより今日はうちのこと考えて！って
今日くらいは一緒にいて！って...
チーム想いな数が好きじゃったはずなのに…』

久「そんなの当たり前じゃろ！1年に1日くらい思ったって！」

『久美、、』

久「好きじゃから心配になる。好きじゃから一緒にいてほしい…それのどこが我が儘なんじゃ！それくらいのこと言ったってええじゃろ！」

『でも...』

久「Aは悪い方に考えすぎなんよ！そんな自分の気持ち押し込めてたって、数くんは気づかないよ？一緒におりたい！って直接伝えないと…」

『だけど…』

――――ｺﾄﾝ

「お嬢さんは本当に相手の方の事が大切なんですね」

『え…？』

「失礼。ただのじじいの戯言だと思っていただいて結構ですが、、大切だからこそ言えないということも時にあります。ですが、それをずっと胸の中にしまっておくと少しずつ苦しくなってきてしまいます」

『大切だからこそ言えない…』

「言葉にするというのはとても簡単そうに思えても
実はとても難しいことなのかもしれません
。自分が考えていることと相手が考えていることは必ずしも同じとは限りません。
だからこそ時には一歩を踏み込むということも必要なのではないでしょうか？」

『一歩踏み込む...』