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「結局ならなかったんですねお姫様」
寧「あ、当たり前よ！そもそも私
初めから断るつもりだったんだから！」
(わざわざ準備室まで止めにもらいに来てたのに...)
あれから寧々先輩と花子くんは
仲直り？したようで
今は寧々先輩とトイレ掃除をしている
花「だってヤシロには俺がいるもんねェ」
寧「そう言ってモップを握らせないで！！」
いつものやり取りに少々呆れ壁を拭いていると
ちょんちょんと足に何かが当たった
物「アメくれ」
「いいよ、ちょっと待ってね...」
物怪ちゃん用のアメを取り出そうと鞄を
ごそごそと漁る
「...あれ？...ごめんね教室に置いてきちゃった
みた...いたっちょ、蹴らないで 取ってくるから」
物「アメくれアメくれアメくれ」
「じゃあ教室に取りに行ってくるから
ちょっと待っててくれる？」
私がそう言うと、きゅるんと目を光らせて
こくこくと頷く物怪ちゃんを撫でた
「私ちょっと教室に忘れ物取って来ますねー」
そう言って
教室のある新校舎へ向かう
途中、向かいから物凄いスピードの
源くんらしき子とすれ違った
(でも誰か知らない子と一緒だったし
見間違いかな？)
源くんなら女子トイレに戻ればいるだろうし
あまり気にしないことにした
放課後の廊下に楽しそうな笑い声が響く
どうやら声はA組、つまり私のクラスから
聞こえてきている様だった
扉を開けようと手を伸ばそうとした時
勢い良く目の前のドアが開いた
佐「あっ瀬川さん...」
嫌な予感はしていたが声の主は
佐伯さん、桃原さん、葉山さん、澤田さん
この間の調理実習の女子グループ4人組だった
佐伯さんの表情から察するに
彼女達が残っていた理由も笑っていた内容も
なんとなく分かる
私の顔を見てくすくすと笑いながら
教室を出ていく彼女達に
わざと聞こえるように溜息をつく
綺麗に並べられた机のひとつに供えられた花
「綺麗なお花...典型的な嫌がらせね」
申し訳ないが今更私にはこんな嫌がらせ
全く効果はない
どうせなら花は家に持ち帰ろうと
花を抜き取り花瓶を窓際の棚に寄せる
目的の飴の袋を取ろうと机の中へ手をいれる
「いっ...」
突然指先へ鋭い痛みを感じ勢いよく手を引く
細くじんわりと滲む赤いそれは次々に
机の上に滴る
生憎絆創膏は鞄の中だ
仕方なく指先を咥え
机の中を覗き込みカッターの刃と飴袋を取り出す
(物怪ちゃんに飴あげたら早く帰ろ
折角花が枯れちゃうし...)
私は足早に教室を後にした
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ほまれ(プロフ) - 丸メガネっ子さん» はじめまして！コメントありがとうございます更新頻度はまちまちで安定してませんが少しずつ更新していきます！ (2020年7月12日 10時) (
レス) id: 6e3f4d506b (このIDを非表示/違反報告)
丸メガネっ子(プロフ) - はじめまして、こんにちは。これからも応援しておりますので投稿頑張ってください。 (2020年7月12日 9時) (レス) id: ee13b7513b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほまれ | 作成日時：2020年7月8日 9時
