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ストローをくわえる彼が
不思議そうに見てくるのも、なんだかとても可愛い。
「久しぶりだね?」
「北山さん、とても忙しそうで。」
「それはお互い様でしょ。どう?」
「なかなか、進まなくて。
今はお手上げ状態です(笑)」
「Aちゃん達のチーム
ものすごい頑張ってるって、みんな言ってる。」
「全然です。今日も息詰まって、出てきちゃいました(笑)」
「そうなの?
ってか、毎日遅くまで残ってるらしいね?」
「昨日も気づいたら9時でした(笑)」
「ふーん。だいぶ遅い時間までやってたんだね。
まぁ、俺の携帯鳴らないけど?」
「え?」
「俺の携帯は一度も鳴ってないよ?」
「だって、北山さん、とても忙しそうですから。」
正直驚いた
あの言葉は、社交辞令だろうと思ってたし
冗談だとも思ってた。
でも、携帯を取り出して見せてる彼の口元は優しいのに
目は逸らすことができないくらい真剣
ふっと我に返ると、すごく恥ずかしくなって
思わず目を逸らしてしまった。
「よっしゃ。今日も遅くなるの?」
「たぶん…。
明日お休みだし、今日は頑張ろうと思ってました。」
「じゃあ、帰り、送る。」
「いえ、大丈夫です!
何時に終わるかわからないですし…。」
「俺も明日休みだし、遠慮しなくていいから。
今日は送る。決まり!!」
勝手に決めないでよ…
今日はそんなにおしゃれもしてないし
きっと仕事終わりには、疲れ切って化粧も崩れてしまう。
でも、なんだか今日は頑張れそうになってる自分もいて
あぁ…私ってとても単純。
「終わったら、連絡して?」
でも………
でも………
でも。
一緒にいたい。
「はい。」
素直になれば、簡単に返事ができた。
「じゃ、俺また外だから行ってくるわ。
とりあえず戻ったら連絡する。」
はい、あげる。
って、溶けてとろとろになりかけのドリンクを渡された。
飲みかけ
を意識すると、なんだか照れる。
でも、あげるって(笑)
あかりに頼まれたキャラメルラテも
一番大きいサイズを注文した。
私って、単純。
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作者名:ゆゆ* | 作成日時:2017年9月6日 12時