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帰る姿がちらっと見えた


ごめんねって言おうと思った。



昨日の夜に、日用品が色々なくて


「ねぇ、みーくん!

柔軟剤の買い置き、どこに閉まってある?」



「あ、やばい。ないかも知れない。」



「洗濯できないじゃん!」



「明日、買いに行こうよ。


仕事終わりにでもさ。


俺ん家の足りないもの、いっぱいあるでしょ?(笑)」



そのときは、もう!って思ったけど嬉しかった



彼の日常に、私の日常が重なる回数が増えて

こうやって一緒にいる時間も増えて。



だから

一緒に行こうって約束してたのに、ごめんねって。




なのに…


見たくなかった


いちばん、見たくなかったのに




抱き合ってた



大井さんと。




来なきゃよかった



来なくてよかったんだ、私。




「すいませんでした。」

なぜ、謝ってしまったのか



なぜ、咄嗟に出たのが

すいませんだったのか。



大きな声で呼ばれた気がする


けど、追いかけてはこないんだ…




振り返るのが怖くて、見れなかった。



携帯も、電源を落として


何も考えずに。


何も考えずに。



ただひたすらに、資料を作り直す




ほら、来ないんだ。


いいよ、来ないんだよ。



ここは、会社。


彼は、それなりの立場の人間。



だから、こんな女子社員と揉めたら面倒なんだよね。




もう、この恋やめたい



幸せだった昨日に帰りたい。



昨日…幸せだったのかな?



ひたすらに

ただひたすらに


資料を作り直して。




気が付いたら

時計の長い針は11時を指していた




今日が終わるまで、あと1時間



早く終わればいいのに。



早く、終わってよ。お願いだから。

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作者名:ゆゆ* | 作成日時:2017年9月6日 12時

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