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○42 ページ42

好きな人に対して

こんなに不安になったり


自分自身が

こんなに独占欲が強いと思わなかった。




最近、嫌でも目に入る光景は


最初のうちは、モテるねー(笑) なんて

横目で見ては、あかりと余裕で笑っていれたんだけどね。




でも、だんだんと


甘えた声で彼に話しかけているところ


綺麗なネイルをした爪で

彼の手に触れているところ


さりげなく持つ彼の物


彼の為にコーヒーを持って歩く姿


鍵を持って歩く姿


戻りますか?

なんて、可愛い声で聞いている姿




はぁ。

何回でも大きな溜息がでる。




「おー。

今日もAのダーリンには

くっつき虫がついてますねー(笑)」



虫…


もう虫なら殺虫剤でも撒くよ


いっそのこと、パンって手のひらでつぶしちゃいたいよ。



はぁ…


最初は、見ないようにしよう。

気にしないようにしよう。



なんて思ってたけど

そんなの無理な話で。



今はもう、目から耳から

お構いなしに、入ってくるんだもん。



同じ会社、同じ部署の人と恋をするってことは

こういうことがつきものなのかもしれないけど…



でも、辛い。

辛すぎる。



私の彼なのに…


私の大好きな人なのに…



だから、きっと彼女が知らないであろう

彼の大好きなものを作って



きっと彼女は知らないであろう

彼の家に帰って



きっと彼女は知らないであろう

彼の匂いを嗅ぐ。




私の大好きな人なの。



私の、大好きな人なの。



私が、大好きな人なの。




ぐるぐる渦巻く自分の黒い心が

さらに厚い雲をかけていく…



大丈夫。

大丈夫。


そういえばいうほど

真っ黒になっていくんだよね。

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作者名:ゆゆ* | 作成日時:2017年9月6日 12時

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