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○38 ページ38

9時…




10時…



時間が経つにつれて



やっぱり行けばよかった

一人になんかならなきゃよかった。



結局、ずっと今日のことが頭から離れなくて


ソファに座って、クッションを抱きかかえてる。




テレビからは、たくさんの人の笑い声が聞こえてくるけど


今の私にはちょっと邪魔で。



いつまでもうじうじしてられない!

明日から、挽回してやる!!


なんて思えたらいいのにな。














「もしもし。みーくん。」


結局、一人もやもやしてるのに耐えきれず電話



「はいはい。話す気になった?」



「頑張れって言って。」



「やだね。」



そんなにはっきり言わなくても…



「なんで、頑張れって言わなきゃいけないの。


頑張ってる人に

頑張れっていうのは違うと思うけど?」



ねぇ、どうしてそういうこと言うのかな…



泣いちゃうじゃん。




「Aちゃん?


怒られたんだって?」



知ってたんだ。



「うん。気が緩んでるって。」



「そっかー。


そしたら

それは一部、俺のせいだね?(笑)」



電話の向こうで楽しそうな声



いつものきゅっと口角があがった

大好きな笑顔が目に浮かぶ



「悔しかった。



ちょっと嫌になった。」



「ちょっとなんだ。

すっげー嫌になって、辞めます!ってまではならなかったの?」



なんでそんなに楽しそうに話すの?



なんでそんなに

私の心を軽くしてくれるの?



「嫌になったら、辞めてもいいよ?」



「そんな簡単に言わないでよ。」



「なんでよ。

Aちゃん、一人くらい俺が養ってあげますよ?」



「お断りします。」




なんでだよ!!って、ちょっとふて腐れてる声



いつもと変わらない声



大好きだなって思う声



「みーくん。」



「はい?」



「ありがとう。大好き。」



照れてる声も、大好きだよ。

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作者名:ゆゆ* | 作成日時:2017年9月6日 12時

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