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○15 ページ15

私服、かっこいい


いつものスーツ姿もかっこいいけど




「あのさ、見すぎだっていつも言ってるでしょ。


そんなに見なくてもいいでしょ(笑)」



そんなに見てるつもりないんだけど

やっぱり運転してる姿は素敵で



ハンドルに乗せてる指で

音楽に合わせてトントンとリズムをとってる




「コーヒー飲みますか?」




「うん、ありがとう。」



ぱちっとふたを開けて渡すと


「気が利くねー。」

って、笑顔を向けてくれる。




「Aちゃんって、ひとり暮らし?」




「そうです。就職したときに、一人暮らし始めました!」




北山さんのマンションの近くのスーパーに寄って

並んで買い物をして



また車に乗って



その間にたくさん話した



いろんなことを聞いたし、聞かれた



知らなかったこともたくさん知れた




ちょっとした流れから



「宏光って呼んでよ。」


って、言われて呼び方も変わった。

















「はい、ここね。俺ん家。」




閑静な住宅地に立つ、素敵なマンション


ピッとリモコンで操作して開くゲート



「そんなびっくりしないで(笑)

会社都合の異動だからね。」



駐車場に車を停めて、後ろをついていくも

自分のマンションとの違いにびっくりしすぎて。



「はい、どうぞ。」



「わっ…。すごい。」



広すぎるリビングに、広いキッチン



広いお家ってワクワクする!




「俺、料理とかしないから

最低限のものしかないから。



適当に開けて、適当に使っていいから。」



冷蔵庫も、洗濯機も

何もかも、本当に一人暮らし?って大きさで




本当は違うんじゃないかな。なんて、疑いの心を持ってしまう。




当の本人は、ソファに座って寛ぎ始めてて


「何かあったら、呼んでね。」

って、こっちを見てる。



よし。作ろう!



「失礼しまーす。」

っと小さい声で冷蔵庫に挨拶。



開けたら、すかすかの冷蔵庫で


ほっと心が落ち着いた。

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作者名:ゆゆ* | 作成日時:2017年9月6日 12時

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