sunny days and rainy days -Ki- (ページ12)

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もう一度携帯の画面で

着信履歴を表示させてみる

名前を見るたびに

おもわず口元が緩んでしまって

いけない。

しっかり終わらせなきゃ。

って思いながらも

また画面をつけては

嬉しくなってしまう。

浮かれている

ってのは、きっと今の私にぴったりの言葉だ。

次の日が休みでしょ？少し遅くなってもいい？

って聞いてくれたり

寒いときは言ってって、気遣ってくれたり

こんなにも、女の子の扱いが完璧な人っているの？

っていうくらいなんだけど

それを考えると

じゃあ、どこで身に着けてきたの？

どこでそんなに学んできたの？

なんて、意味もなくグレーな感情が湧いてきてしまう。

「Aちゃーん。」

名前を呼ばれて、はっとしてみると

「考え事？」

って、目を見て聞かれる、その顔ですら

とっても輝いて見える。

「あ、いえ。大丈夫です。」

ならいいけど。って、何もなかったようにするところすら

とても素敵に見えてくる。

こんな完璧な【恋】なんてあるのかな？

・

・

・

「今日もごちそうになっちゃってすいません。」

「いいのいいの。

少しはかっこつけさせて。」

お会計すらスマートで

私が財布を出したら

閉まっといて。

って、ふわっとした笑顔で言われてしまった。

しつこく、払います！

って、言うもんじゃないってずいぶん前に父親に言われたから

外に出てから渡そうと思ったのに

「本当にいいって！！

じゃあさ、そのお金で、今度俺にごはん作って(笑)」

って。

「俺、料理上手い女の子、超好きなの。

あ。でも、上手いって言っても

俺の口にあわないといけないから

ハードルは相当高いからね？(笑)

Aちゃんには、相当期待してるからねー(笑)」

ねぇ…恥ずかしい。

しかも、きっと今日のお金でって

きっと相当いいお肉が使えるよね。

「何が好きですか？」

「そうだなー和食かな？

まぁ、肉も好きだよ。

ハンバーグ、オムライス、パスタ…。」

「あ、あの………

よかったら、明日。作ります！！」

「え？」