友と、かるたと、青春と。 (ページ5)

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この通りだ！ページ5

永side

永「待って！俺、入るなんてひとことも言ってないで？」

平「はい。海人、お菓子あげる。…えぇ〜！？廉、入ってよ。お願い！この通りだ！」

紫耀達は俺にケツを向けながら、頭を下げた。こんな感じのコント、どこかで見たような…。

永「いや、ケツ向けんな！！どっかのモテ部のコントか！！」

話し合いの結果…俺は1週間体験入部した後、正式にかるた部に入るか決めるという事になった。

☆体験入部2日目。

昨日は遠くから見ていただけだったが、今日は上がらせてもらう事に。

部室は、畳で6畳くらいの広さだった。
ここで俺には疑問に思っていた事が…。
　

永「なぁ、紫耀は中学の頃、ダンス部やったやん。何でダンス部入らんかったん？」

平「いや、実は岸くんと入ろうとしたんだよ。そしたらさ。」

〜回想〜

岸「ここがダンス部の部室か。」

平「楽しみ！あ、慎ちゃん！」

岸「慎ちゃん！ダンス部入りたいっす！」

慎ちゃんとは、中学の時に仲良くしていた森本慎太郎くんの事である。慎ちゃんの周りは、背の高い大きな先輩達が取り囲んでいた。

慎「慎ちゃん？ね、聞いた？アイツら今俺のこと慎ちゃんって呼んだよ。」

平・岸「え…？」

髙「マジ？」

京「はぁ？誰？後輩？」

髙地先輩と京本先輩が眉をひそめた。

　
樹「誰だよ！慎太郎のこと慎ちゃんって言ったやつ！」

北「慎ちゃんって、慎太郎のママぐらいしか言わないよ？」

ジ「コイツら、どうする？ヤっちゃう？」

体が大きくてサングラスをかけた見た目イカつい先輩達は、紫耀と岸くんの胸ぐらを掴んだ。

平「ヒィぃぃぃ！！」
岸「さっせん！！！慎ちゃん！！」

紫耀と岸は、すぐに走ってその場から逃げた。
その後…。

樹「アレ？岸たち、どっか行っちゃった。」

慎「あれぇ？嘘だったんだけど、アイツら信じちゃったかなぁ？俺ら、演技上手すぎた？」

〜回想終わり〜

岸「…という事があったので、紫耀と逃げてきたんだよ。」

平「俺と岸くんは、29日生まれでメンタルめっちゃ弱いもんね！」

神「あー。それ、◯曜からよふかしの番組で言ってたなぁ。」

平「うんうん。だからダンス部は諦めて、おばあちゃんから習ってたかるた、好きだったからかるた部作ったんだ〜！」

岸「5人いれば、大会も出れるじゃん！！」

平・神「やったぁ！！」

紫耀とジンは、笑顔でハイタッチを交わした。
　

髙「たいかい…？何それ？」