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――甲斐田 side――
僕は、今日は弦月の付き添いでクロノワールの国についてきた。
本当は長尾がついてくる予定だったのだが…任務が入ってしまい、これなくなってしまったのだ。
弦「晴君はこの国に来るのは初めてだっけ?」
甲「そうだね…まぁ、国からあまり出ないから殆どの国が初めてだけどね」
弦「あぁ、そうだったね…でも、この国は比較的安全だし…大丈夫だよ」
そう言ってた弦月は今は叶さんと交易の話をしてて僕は暇なので城の中を探索していた。
甲「(うちの城とは違ってやっぱり綺麗だなぁ…)」
吹き抜けの廊下を歩いていると薔薇園が見えたので外に出るとそこには真っ赤な薔薇や真っ白な薔薇が綺麗に咲いていた。
甲「うわぁ…すごく綺麗だなぁ」
ゆっくりとその薔薇を眺めながら歩いているとフッと視界の端に薔薇の白さとは違う白が見えてそっちに目線を向けると一人の女性が居た。
風にサラリと流れる純白の髪に穏やかに薔薇を見つめるアクアブルーの瞳。
あまりにも美しいその姿に一瞬にて僕の心は彼女に奪われた。
甲「(―――――っ、美しい人だ)」
そう思うと僕の体は彼女に惹き付けられるように近づいた。
甲「あのぉ〜……すみません、道を尋ねてもいいです…?」
僕がそう話しかけると驚いたようにこちらを向いた。
近くで見ると更にその美しさにため息が出そうになったがそれをぐっと我慢した。
けれど、彼女からはまだ声が聞こえなかった。
甲「えっと…あの?」
『あ…すみません、少しボーっとしてしまいました』
そう言いながら目は伏せられてしまったが聞きたかった声が聞けた。
声も鈴が転がる様な綺麗な声だがどことなく固い気がした。
甲「あ…すみません、驚かせちゃいましたよね…?」
『大丈夫です…あの、少し驚きましたが…』
そう言う彼女は僕と目線を全く合わせることなくスッと指を外廊下の方へと向けた。
『えっと、応接室ならそこの廊下を入って右に行けば、行けますよ…それじゃ』
そう言って彼女は行ってしまおうとするので声を掛けて引き留めると少し驚いた表情をしていた。
僕は頬が熱くなるのを感じながら彼女にこう聞いた。
甲「あ、あの…!お名前は、なんって言うんですか…⁉///」
声が少し上ずってしまったがどうしても…彼女の名前を知りたかった。
少し彼女は悩むと小さな口が開いた。
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雪鈴(プロフ) - 咲さん» ありがとうございます!!裏の方では俺って言って欲しいなって欲望が出てしまった…直しておきます！ (2021年7月21日 21時) (
レス) id: de383840ec (このIDを非表示/違反報告)
咲 - 設定がとても面白くて，一気に読んでしまいました！素敵な作品をありがとう御座います！後，細かくて失礼なのですが，甲斐田さんと弦月さんは一人称僕ですよ，，，！ (2021年7月21日 15時) (レス) id: 7988901400 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪鈴 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kinok/
作成日時：2021年2月2日 12時
