第四話【白銀と純白】 ページ22
メッシャーズと咎人との出会いから一ヶ月だった。
あれからは穏やかなもので…ただひとつ変わった事は私が外に出れるようになった事かな?
体調も安定してきて二人から散歩だけなら庭を歩いて良いと言われたのでそうしているが…あの時の事を思い出すと今でも心臓が跳ねる。
『(ある意味……心臓に悪かったもんなぁ…)』
今日はまたお客さんが来るらしく…応接室には近づかないように言われた。
『(いったい、誰が来るんだろ…教えて貰えなかったんだよねぇ)』
まぁ…教えてもらった所で会おうとは…正直思わない。
結局、私は人が怖いのだから…。
『(さて…どうしようかな?)』
そう思いながら薔薇を眺めていると後ろから声を掛けられた。
?「あのぉ〜…すみません、道を尋ねてもいいですか…?」
後ろを振り返るとそこには葛葉さんとは違った白銀色のふわっとした髪と透き通る空色の瞳が私を見つめていた。
そう…この顔は知ってる…私の最推し、甲斐田晴がいた。
甲「えっと…あの?」
『あ…すみません、少しボーっとしてしまいました』
甲「あ…すいません、驚かせちゃいましたよね…?」
『大丈夫ですよ…あの、少し驚きましたが…』
まぁ…本当はかなり驚いた…まさか、甲斐田晴がココにいるなんて誰が予想するか…。
……まさか、お客さんって、VΔLZの人達だったりするのか?
『えっと、応接室ならそこの廊下を入って右に行けば、行けますよ…それじゃ』
いきなり推しに会って心臓が持たないので、そそくさとその場を後にしようとしたら後ろから「あの‼」っと声を掛けられた。
後ろを振り返ると少し頬を赤くした甲斐田晴が私を見つめていた。
甲「あ、あの…!お名前は、なんって言うんですか⁉///」
こっちでは女の子慣れしてないのかな…?まぁ、名前ならいいか…。
『…滝野Aです。それでは、失礼しますね、甲斐田晴さん』
私はそれだけを言ってその場を後にして、自室へと入った。
『(はぁ〜…やっば、めっちゃ緊張した…‼晴君、めっちゃイケメンだったし可愛かった‼)』
やっぱり、推しには勝てんわな←
『…とりあえず、今日はもう出ないでおこう…』
これ以上会ったら…心臓いくつ有っても足りないよ。
そう思い、その日は部屋から出るのをやめた。
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雪鈴(プロフ) - 咲さん» ありがとうございます!!裏の方では俺って言って欲しいなって欲望が出てしまった…直しておきます！ (2021年7月21日 21時) (
レス) id: de383840ec (このIDを非表示/違反報告)
咲 - 設定がとても面白くて，一気に読んでしまいました！素敵な作品をありがとう御座います！後，細かくて失礼なのですが，甲斐田さんと弦月さんは一人称僕ですよ，，，！ (2021年7月21日 15時) (レス) id: 7988901400 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪鈴 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kinok/
作成日時：2021年2月2日 12時
