検索窓
今日:12 hit、昨日:64 hit、合計:41,884 hit

ページ26

"私"はそう言うと叶さんに掴まれていた腕を振りほどいて"何かに"走り出した。
後ろからは叶さんの引き留める声が聞こえたが"私"は止まらなかった。

『…ごめんね、ごめんね……‼』

視界が少し歪み始めた。きっと、涙を流してるのだろう…。

『これで…みんなが、救えるんだから…‼』

そうして、意識が途切れた……。

ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーーー
ーーー

目が覚めた、何か、夢を見ていた気がする……。

『(何を…見てたんだっけ…?)』

フッと気づくと頬に涙が流れてるのに気づいた。

『あれ…なんで、泣いてるんだろ?』

涙を拭っていると扉が開いて、葛葉さんが入ってきた。

葛「おーい、A起きれるか…ってどうしたんだよ⁉」

葛葉さんは私の顔を見て目を見開いて私に小走りで近づいてきた。

『葛葉さん…いや、なにか夢を見てたんですけど…忘れちゃって、気づいたら泣いてました』

葛葉さんにそう言うと少し顔を歪めた。

葛「そう…か、怖い夢だったのかもな…気にするなって」

そう言いながら白く細い指で私の涙を拭った。

葛「そういうのは早めに忘れた方がいいって…叶が言ってた」

『そう…ですね、忘れられるように努力します』

私がそう言うと葛葉さんは小さくも少し悲しそうに笑った。

葛「おう…んじゃ、早く起きろよ?もう飯出来てるから」

『はい、起こしに来てくれてありがとうございます、葛葉さん』

そう言って葛葉さんは部屋を出て行った。
さて…今日は何を着ようかな…?

ーー 葛葉 side ーー

Aが泣いていた…。起こしに行ったら何かの夢を見たらしいが忘れてしまったらしい…。

葛「(もしかして…ココに居すぎてるから、"思い出しかけてる"?)」

それはそれで…まずい気がする…。いっその事、他の所に預けるか…??

葛「(でも…叶が許さないよな…?)」

まぁ…許さないよな…絶対に。

葛「(でも、ココにいるよりか……きっと幸せに、なれる…よな?)」

でも、オレは…アイツを守って、決めたんだ…。

葛「"あの時"守れなかったからこそ、守るって…決めたんだ」

そう小さく呟いたオレの言葉は広い廊下に消えていった……。

第六話【桜魔の三人組】→←第五話【夢の先に…】



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (50 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
238人がお気に入り
設定タグ:2j3j , VTuber , 愛され   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

雪鈴(プロフ) - 咲さん» ありがとうございます!!裏の方では俺って言って欲しいなって欲望が出てしまった…直しておきます! (2021年7月21日 21時) (レス) id: de383840ec (このIDを非表示/違反報告)
- 設定がとても面白くて,一気に読んでしまいました!素敵な作品をありがとう御座います!後,細かくて失礼なのですが,甲斐田さんと弦月さんは一人称僕ですよ,,,! (2021年7月21日 15時) (レス) id: 7988901400 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:雪鈴 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kinok/  
作成日時:2021年2月2日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。