すにすなの二次創作場所。【2】

凌馬×貴虎【鎧武】 ページ2

例えば、この世界があと5秒で消えるとして。
君たちは何を想って死ぬだろうか？
親への感謝、死への恐怖、破滅への歓喜ーーーー様々な考えがあるだろう。
しかし、今君たちが考えた意見は間違っている。
何を言っているんだ、と思うかもしれない。
けどそれ以外の言いようがないのだからしょうがない。
じゃあ何が正解なんだ、君達はその小さい脳みそで今正解についての思考を張り巡らしているのだろう。
そんな君たちの様子は哀れで哀れで仕方ないから、今から正解を提示してあげることにする。
だから、その粗末な眼球で瞳孔を目いっぱいに開いて、一字一画残さずに読むようにしてくれ。



それは、我が王呉島貴虎の存在に感謝し、崇め奉ることだ。
呉島貴虎がこの世界に存在している、ただそれだけで君たちは感謝し崇める義務がある。
いいか？もう一度言おう。
呉島貴虎が存在してくれるだけでいい。
それだけでいいんだ。
王に相応しい人間が存在し、王座の上で威厳をもって座る。
これがどれだけ素晴らしいことか！
君たちの感性はお粗末だから、理解できないかもしれないが。
まぁつまり、貴虎が王座に座ってるだけでこの世は素晴らしいものなんだ。
だから君達は何もしなくていい、何もしなくていいから生きて貴虎に感謝しろ。
これは命令だ。
異論は認めないし認めさせない。
私は王を作り出した人間なのだから。



今私はとある場所でこの世界の傍観をしている。
急にこんな紙を空からばらまいて、君たちは驚いたかもしれない。
しかし、私は君たちに危害を加える気はない。
だから私のことを信用してくれたまえ。
安心して、呉島貴虎を崇め奉ってくれたまえ。




そんなふざけた文が書かれた紙は、世界中にばらまかれた。
犯人は不明、政府は何かしらのテロと受け取り、今も調査が続いている。
そんな中、この文章で王と書かれ実際に人類から崇められている張本人、呉島貴虎には犯人に心当たりがあった。
世界が変わる前、共にベルトを開発した研究者の男だ。
その男は手に入れた知恵の実を無理やり自分のものにさせ、自分が最も世界で権力のある人間“王”に生まれ変わらせた。
そしてその後の行方は現在も分からないままだ。
何故俺が王なんかになっているのだ。
その疑問は今も消えないままだが、貴虎はこの運命を受け入れている。

(……恋人に裏切れらた辛さよりかはマシだ)

遠い昔の人生での日々を思い出して、貴虎はため息をついた。

直秀＆三郎×まひろ【光る君へ】※転生パロ＆NOT小説→←キューン×祢音【ギーツ】

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