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新学期に入ってホグワーツに戻れる事はドラコにとって、とても幸運なことだった。
父親がアズカバンから戻ってくれた事は喜ばしいことではあったが、�牋任猟覯Ν瓩僚蚕茲箸覆辰討靴泙辰織泪襯侫�イ邸では日々拷問が行われていたし、ドラコ自身も命令の元�珥�の呪い�瓩鮖箸錣覆�てはならない事も何度かあった。
夜になれば、地下に閉じ込められたオリバンダー氏の呻く声が聞こえ、恐ろしくてとてもじゃ無いが安心して眠りに付くことさえ出来なかった。
だが、学校に戻れば寮がある。
気の知れた友人達との同室で__何にも阻まれずに眠りに付けたのはいつぶりか解らない。
そして何より、Aのことを遠目であっても、一瞬であっても__見たり感じたりすることが出来る場所に戻る事は、ドラコにとって小さな幸福だった。
自分が5年生の時に彼女と仲違いして以降___まともに口は聞けていなかったが、Aが�犲�分ではなく、ハリー・ポッターを選んだ�瓩閥�く思っていたドラコはそれは間違いだったのかもしれないと感じる瞬間があった。
それは、Aが前学期__自分とポッターの決闘に身を投げ出して止めに入り怪我を負った時のことだ。
医務室に入院した彼女が、自分が贈ったムーンストーンのネックレスとピアスを身に付けてくれている事に気が付いた。耳元に光るそのピアスに触れた時__ドラコは自分だけが相手を想っているのでは無いかと感じていた事を僅かに否定する事が出来たのだ。
僅かでも彼女の中に自分の存在があるのだと知れ__安堵したのを覚えている。
何かの拍子に、大切にしていたAからもらったドライフラワーが入った小瓶を無くしてしまったが、ドラコの中にはいつでもAが居た。
あの日、�猊�要の部屋�瓩忙僂鮓修靴�Aは___一切の抵抗を見せずドラコが放った�珥�の呪文�瓩鮗�けた。
あの時彼女が自分に向けた視線は忘れた事はない。
まるで、自分の為にと想ってくれている様な視線だった。
そして、その視線は今も尚、自分に向けられているのだ___ドラコはゴクリと喉を鳴らしながらAに杖を向けた。
隣からは、ゴイルが容赦なく呪文を掛け、対象となったロングボトムが叫び声を上げている。
これ以上躊躇うとアミカスに変に勘繰られてしまう__そう思いながら震える手をどうにかしようとすると、彼女が顔を上げた。
「何を、躊躇う必要があるの？」
ドラコはズキリ、と傷んだ心を誤魔化す様に杖を振った。
「クルーシオ！！」
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作者名：ひまわり。 | 作成日時：2021年10月3日 21時
