おまじない ページ42
11月に入り、いよいよクィディッチシーズンが到来した。
レイブンクローチームのキャプテンであるビル・ゲイツの熱量がすごく、練習量も増えて来た為、ホグズミード以降リーマスとはなかなか2人きりになれずにいた。
「期待してるよ！」
「頑張って」
いよいよ今日はレイブンクロー対スリザリンの初戦だ。ユニフォームに着替える為に大広間を出ようとすると、同じレイブンクロー生に肩を叩かれたり、激励を受けたりした。
「＿＿A」
大広間からすぐの中庭を抜けて球技場へ行こうとすると、呼び止められ、振り向くと、あの日のベンチにリーマスが座っていた。
顔色があまり良くない＿_今夜は満月なので本来は医務室で身体を休めるべきであるのに。リーマスに近付きながらAがそう考えていることに気が付いたのか、リーマスは優しく微笑んだ。
「今夜は満月だけど＿＿Aに声を掛けてからマダムの所に行こうと思って」
「ありがとう、リーマス。試合前に会えて嬉しいわ」
まだ少し時間があるのでリーマスの隣に腰掛ける。
確かに顔色は良くないが、隣に座ったことで少しずつリーマスの顔がほんのりと赤みを帯びて血色が良くなった様にも感じた。
「今日は応援席に座っていることは出来ないけど、頑張ってね」
「あら、敵チームを応援して良いの？」
「今日はグリフィンドールが相手じゃないからね＿_でも、いつでも僕はAしか応援しないと思う」
リーマスはそういうと、そっとAの髪の毛を撫でて耳に掛けた。
ほんの一瞬だけ、2人の距離が縮まり唇に柔らかい感触が当たる。
「君が怪我をしない為のおまじないだよ」
顔が離れて、リーマスの整った顔がハッキリと見えると、Aも次第に頬に熱を帯びてきた。
「あ、ありがとう」
名残惜しそうな彼の顔がもう一度近付こうとした時____
「A・グレイディ！！！早く来い！」
キャプテンの大きな声が中庭いっぱいに響き渡り、Aはキスをした時以上に顔が赤くなるのであった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 306人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひまわり。(プロフ) - レティシアさん» ありがとうございます😌子世代編へと続いていくのでお時間あれば目を通していただけると嬉しいです(^^) (2022年1月27日 20時) (
レス) id: 0e882bf437 (このIDを非表示/違反報告)
レティシア - ……この作品、最高。これこそ私の探していた小説ｯ (2022年1月27日 19時) (レス) @page49 id: 04b1c05e16 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひまわり。 | 作成日時：2021年4月14日 20時
