北さんの妹、不良少女につき。【角名倫太郎】

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角名 side




次も俺sideだよ。あれ以降Aちゃんには会ってないし。



今は朝練終わってHR。季節は五月下旬。
もうすぐ文化祭の時期らしく、出し物の話し合い中。俺はダルいから聞き流してるだけだけど。




「なぁ、スナ、文化祭って俺ら試合とか無かった？」




「いや、それはなかったはずだよ」




「ふーん」




治のその声を最後にまぶたを閉じた。





HRの終わりを告げるチャイムの音に起こされ、治にどうなったかだけを聞く。




「結局うちのクラスの文化祭どうなったの？」




「あぁ、なんや男女逆転カフェやるらしいで、でもさすがに強制は出来んし希望者それなりおったからスナはずっと暇できるで。俺もやけど。」




「ふーん。ならいいや。」




次数学か〜教科書忘れたしツムのとこ行くわ、と言って治は教室を出た。
うげ、数学って寝れないじゃん。だる、なんて考えながら授業の準備をする。




あぁそういえば今日はあの公園、また行ってみようかな。
今日はなんだかAちゃんに会える気がするし。



今日はテンション低い、なんて言われなかった。そりゃそうだけど。
ただ昼休み、侑がちょっとウザかった。双子は変なところで鋭いの本当になんなの。




「スナ、今日は逆にちょっと機嫌ええな。」




「いや、別に普通じゃない？」




「昨日と大違いやで。」



はぁ、この双子ムカつくな。確かに今日会えそうってだけでちょっとだけご機嫌かもしれないけどそんなに言うことじゃなくない？





それでもご機嫌を保ったまま放課後を迎えた。汗の匂いがつかないように、外に出るのにわざわざシャワーを浴び、二十二時前に家を出た。

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