検索窓
今日:2 hit、昨日:4 hit、合計:92,404 hit

22.秘密のキス ページ22

.



萌が諒と付き合い始めて。
なんかいよいよ身近なところにもそういう彼氏彼女ってやつが出来てしまった。
私ときたら、まだまだ片思いを続けるだけで
何も変わっていない。



「A……相談、聞いてくれる?」




彼氏のできた萌は、恋愛相談を私にしてくるようになった。
私にいいアドバイスが出来るわけないけど。
いつも話だけは聞いている。



「なに。また喧嘩でもしたん?」
「そうじゃないんやけど……」



萌は私の耳元に囁く。



「この前、キスされそうになって、私怖くて突き飛ばしてしもたんよ。怒らせたかなぁ」




いや、私の想像の範囲越えてるから。
そんなん、私にわかるわけないし…。
でも、そうか。付き合ってたら、キス………とかもしたりするんやな。
子どもの頃から一緒にいる萌と諒のことやから
本当に想像がつかない。




「萌は、嫌やったんやろ?」
「嫌とかじゃないんやけど………まだ、早いかなって思って。心の準備が出来てなくて」
「そんなら、そう言ってみたら?きっと、わかってくれるって!」



偉そうなアドバイスするけど……そもそもキスどころか彼氏もおったことない私がなに言うてんのやろ。



今日はグラウンド整備で野球部の練習がないらしい。
萌と諒が一緒に帰る約束をしていたので、私は邪魔しないように一人で帰ることにした。



二人が帰ってから少し時間を置いて帰る支度をする。
同じ小学校やったから、帰り道ばっちり同じやからな。ちょっとは気を使ってあげないと。
キスとか………してるかもしれへんしな。



ふらついていると、体育館とは別の方向へ歩いていく紫ちゃんを見かけた。
何してるんやろ?バレー部、始まってしまうんちゃう。



「えっ?」



それはおそらくバレー部の、先輩だろう。
3年生っぽい、背の高い男の子。
校舎の影に隠れるように、その人と紫ちゃんがキスをしているのを見てしまった。
た、大変や!見てしまった!
っていうか………紫ちゃんて倫太郎と付き合ってるんちゃうの?
これまさか浮気とかいうやつか!?



「A?こんなところで何やってるんだよ」




タイミング最悪なところに、倫太郎が背後から現れた。
まずい、この状況見たら、倫太郎は絶対に傷つく………。
私は無言で倫太郎の腕をつかんで、大きい体をなんとか強引に引っ張って、紫ちゃんたちが見えない位置まで連れていった。

23.まさかの展開→←21.恋のライバル



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (68 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
125人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - すいみ〜さん» ありがとうございます!私ももうちょっと長く書きたいなあーって思っちゃいました。また、続編書ける時が来たら書きたいです。応援してくれてありがとうございました! (2018年10月29日 18時) (レス) id: ac176d995c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 愛永さん» ありがとうございます!こんなの角名くんじゃない…って思われないか心配でしたが、楽しんでもらえたなら良かったです!続編、頭に浮かんでいるのはこのお話とがらっと雰囲気変えた話なのですが、いつか書きたいです! (2018年10月29日 18時) (レス) id: ac176d995c (このIDを非表示/違反報告)
すいみ〜 - もももも、もう終わっちゃうの〜??素敵な小説を書いてくれてありがとうございました〜!正直、まだ終わってほしくないです〜!!!でも、お疲れ様でした!続きを期待しちゃってます・・・! (2018年10月29日 17時) (レス) id: a616d0f8f5 (このIDを非表示/違反報告)
愛永(プロフ) - おぉぉ…完結(?)おめでとうございます!凄い感動しました…。続編、もし作者様が書けるのであれば書いて欲しいです…!角名くんの小さい頃のツンデレ感最高でした! (2018年10月29日 17時) (レス) id: ba4d172ca4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - すいみ〜さん» ありがとうございます!これからも更新頑張ります! (2018年10月25日 19時) (レス) id: ac176d995c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2018年10月17日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。