story21 ページ21
·
次は上杉くんだった。
切れ長の瞳を煌めかせながら静かに口を開く。
「...立花。俺さ、正直まだ砂原が死んだっていう事実が受け入れられてねぇんだ。
何だか、どこかで生きている気がして、帰ってこいよっ!って心の中で叫んでる。
...お前だけじゃねぇよ。
俺だってまだ前に進めてない。
俺、まだ身近な奴失ったことなかったし、どうしたらいいのか全然分かんねぇ。
でも、これだけは言える。
...立花。砂原は今のお前を見たらぜってぇ悲しむ。
誰だって好きな奴のそんな姿見たくねぇよ。
お前はいつだって前を向いてて、優しくて、ちょっとトロくて、でも、素直でとことん真っ直ぐだ。
そんな凛としたお前にあいつは惚れたんだよ。
だけど、今のお前は全然カッコよくねぇ。
お前、あいつに惚れてたんだろ?
だったら、あいつの好きな立花彩でいろよ!
それがあいつにお前がしてやれることだ。
うじうじすんなっ!
何か若武と被って癪に触るが、お前には俺らがいる。
泣きたいなら泣けばいい。
泣くことでスッキリするのなら。
その時は付き合ってやるから。
だから...いつもの立花に戻れよ。
手助けならいつでもしてやる。
...頑張れ、立花。」
真っ直ぐに私を見つめそう言った上杉くんに思わず一筋涙が零れた。
...ありがとう、上杉くん。
·
20人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「探偵チームKZ事件ノート」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
セダム(プロフ) - 星さん» わぁ、ありがとうございます!続編の方、頑張ります! (2020年1月5日 19時) (レス) id: 188dd23746 (このIDを非表示/違反報告)
星 - めっちゃいい話ですねっ!!!!最後、ものすごく泣きました……。続編の更新、頑張ってください!! (2019年12月22日 11時) (レス) id: 9213f98706 (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - ありがとうございます!ゆっくりしてください!! (2019年8月20日 22時) (レス) id: ebf2abea67 (このIDを非表示/違反報告)
セダム(プロフ) - 愛さん» いえいえ、こちらこそごめんなさい<(_ _)>また何かリクエストあれば、お気軽に*更新、ほんっとに遅いですが、書きますので(^^) (2019年8月20日 22時) (レス) id: 188dd23746 (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - 全然大丈夫です!スミマセン。。。忙しい時に (2019年8月20日 22時) (レス) id: ebf2abea67 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:セダム | 作成日時:2019年1月2日 16時