倒されたはずの、妖怪 ページ39
大天狗と話した日から3日が経った
なかなか勇気が出なかったが、やっと決心がつき今私は朝日に照らされている山の麓で立ち止まっていた
「ふぅーーーー……よし！」
茨木童子に、会いに行こう！
避けられてしまうかもしれないけど、それでも見つかるまで探し続けるんだ
足を山の中へと進めた
________________________________
「ん〜〜〜見つからない！」
あれこれ1時間ちょっと思い当たる所を探したが、見つからない
…でも確かに、強い妖気が近くで漂っているのよね
樹木で視界が緑だらけ、辺りは私を遠くから見つめる小妖怪
もちろん私が感じている妖気の持ち主は、その小妖怪ではない
だが、見つめられることには、少し違和感が肌にまとわりついているので集中が散ってしまう
「…はぁ」
私は木の幹に腰をかけた
やっぱりそう簡単にはいかない、か
「明らかに避けているのはわかるのよね」
私が歩き進むのと同時に、強い妖気も一緒についてくるのだ
その場に漂っているわけではない
つまり…
「茨木童子、見つけたら覚えてなさいよ」
避けながらも私のことを見守っている。そんな感じだ
ついさっきそのことに気がついた私も私だ
なんでもっと早く気付かなかったのだろう、おかげで歩き回ったのが無駄だったかのように感じるわ
はぁっともう一度溜息をつく
いっそのこと、大きな声で呼んでやろうかしら？
だけど私の方が恥ずかしいわ、叫ぶなんて…
「倒れたふりをすれば、心配して来てくれるかな？」
そんなアホなことを考えていたら、背後から気配を感じた
「茨木童子？」
求めている存在の名を口にしながら振り向いた途端、木陰から蛇が飛び出し私の体に巻きついた
「なっ！？」
あまりにもはやい出来事に頭が追いつかなかったが、危険な状況に置かれているのは唯一理解できた
巻きつかれながら、そのまま宙に浮かび足が泳ぐ
なん、なのこれ！？
「ふふふ…ははははははは！やっと捕まえたぞ、人間！」
木陰から、聞き覚えのある声主が現れる
頭部だけの妖怪…横髪から伸びているのは、私に巻きついている蛇の胴体、そんな特異な容姿を持つのは、以前大天狗によって倒されたはずの叢原火だった
「お、まえは…！大天狗に倒されたんじゃ！？」
締め付けが苦しく、声を出すのもやっとだ
「ふふふ、我等は一つではない代わりなど沢山あるわ」
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はぐはまさ - ranさん» ranさん！読んで頂きありがとうございますm(__)m般若ですね！少しずつ物語の中で登場させていきます(^ ^)貴重なご意見、ありがとうございます！ (2018年2月3日 14時) (
レス) id: 1b3eeb1020 (このIDを非表示/違反報告)
ran - とっても面白くて素敵な話ですね♪♪ 般若との出会いも見て見たいと思いました(*^^*) (2018年2月2日 23時) (レス) id: 1a72ca3fb7 (このIDを非表示/違反報告)
はぐはまさ - いあち五めさん» いあち五めさん！あけましておめでとうございます(*^_^*) 更新遅くなってすみません！暫くこの状態が続きますが、許してください(°_°) (2018年1月2日 10時) (レス) id: 1b3eeb1020 (このIDを非表示/違反報告)
いあち五め - 明けましておめでとうございます！久し振りに更新されてて嬉しいです(´｀*)更新お疲れ様です (2018年1月2日 2時) (レス) id: 75ac0719d6 (このIDを非表示/違反報告)
はぐはまさ - ふじさん» ふじさん！コメントありがとうございます( ´ ▽ ` )わかりました！次作は大天狗との恋愛にします！笑 その作品を作るのにまだ時間がかかりますが、許してくださいm(_ _)m (2017年11月14日 16時) (レス) id: 1b3eeb1020 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はぐはまさ | 作成日時：2017年10月21日 23時
