夏バテさんとシャーベット ページ42
side green
休日。
午前中の鍛錬を終えたはいいけど、とにかくもう暑くて暑くて無駄に体力使うしでヘロヘロ。
今日は最高気温更新やって。
屋敷の中はもちろん涼しいけど、上がった体温はなかなか下がらんで昼食のそうめん(超高級品)を啜ったあとはそのまま食堂でダウンしてた。
村上さんは「熱中症ちゃうか？」と心配してくれたけど、
おそらく単純に夏バテのような・・・
丸「おーくら、大丈夫？」
大「りゅうちゃん・・・ありがとうやで」
丸「アイス食べる？」
大「・・・たべる」
知らんかったけど、厨房に行けばいつでもアイスが貰えるらしい。
しかも毎度シェフの手作り。
さすがは星野家・・・つめたいシャーベットをマルと食べながら、でかい窓から見えるでかい入道雲をぼーっと眺める。
ああ、夏やなあ・・・
「おくらさん」
いきなり現れたAさんは、ソーダ味のアイスキャンディーを双剣のごとく二本手にしていた。
この庶民的なおやつはたぶんヤスんとこのやつやろな・・・ガリガリと食べるタイプのそれを両手に、俺とマルの間に腰を下ろす。
大「・・・なにぃ？」
「お手合わせ願いたいのです」
大「は？」
Aさんは真顔のまま、文字通りそれをガリガリと言わせた。
手合わせって・・・や、なんで急に？
彼女の白い肌は、強い夏の日差しを受けても赤くなったり焼けたりはせず。
「亮には許可をもらったのです。午後の鍛錬は、わたしと勝負するのです」
大「待ってなんで急に？？
てか俺、Aさんなんかに勝てるわけないやん」
あんな忍者みたいな動きする子に勝ち目ないしっ
そう訴えてもAさんは引き下がらへん。
「わたしも刀を使うのです。それも練習用の、切れない刀なので殺しはしないのです」
大「当たり前や殺さんといてくれよ」
丸「いいなあ。試合やあ」
結局、これも鍛錬のうちやと言われてしまえばそれまでで、14時過ぎには外に移動した。
道場の裏側の、日陰になった広場。
刃のない模造刀を引き抜くAさんに、俺は翡翠丸を構える。
木陰ではマルが行儀よく体育座り(というよりおやま座り)して、ワクワクと目を輝かせとる。
大「・・・なんでこんなことに」
陰やからマシやけど、暑いし、Aさんは怖いし。
「じゃあ始めるのです」
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べに(プロフ) - ゆうみさん» ゆうみさん、コメントありがとうございます！わああとってもうれしいです、励みになります！(；；)お話はまだまだ続くので、頑張って更新していきますね！ (2020年7月2日 1時) (
レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - とっても面白いです！シリアスなのにコメディタッチで、とっても読みやすいしとにかく物語に引き込まれました！一気に読み進めて続きが楽しみです！更新頑張ってください♪ (2020年6月30日 21時) (レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
べに(プロフ) - ココナッツさん» わーーんめちゃくちゃうれしいですうう(；；)ありがとうございますなのです！(エルちゃん風) (2020年6月22日 21時) (レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - べにさんお疲れ様です！私個人の意見ですが、もうこれは無料で読めるアプリの域を超えているような素晴らしさなのです(エルちゃん風) (2020年6月21日 8時) (レス) id: 5d604581ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：べに
| 作成日時：2020年5月22日 21時
