逃げ場はない ページ20
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「あ、章大くん章大くん。このドウテイくんの肩を治してあげてほしいのです」
安「ん〜脱臼やっけ？
ちょお待って、薬どこやったかなー」
物が散乱したテーブルの上から、安田さんが持ってきたのは明らかにサイズ感のオカシイ注射器で、
ついに逃げ出そうとした俺やけど、
この怪力少女に行く手を阻まれて叶わず。
安「痛くせえへんから安心してやあ」
ほぼほぼ半泣きで治療を受けて、まあ、ほんまに痛くはなかったんやけど、骨がハマるボキッ！という音にまたヒイ！て言うてもうた。
すっかり自由に動くようになった左腕。
Aさんは俺の悲鳴にツボったみたいでまたけらけら笑ってたけど。
「章大は科学者なのです。それも天才的な」
彼女は、安田さんが用意したオレンジジュース(〜実験用ビーカーに注いで〜)を飲みながら説明する。
すぐそばのパソコンの画面には
わけわからん数式が並んでて
見てるだけで数字酔いしそう。
安田さんは相変わらずニコニコしながら、
安「マッドサイエンティストて呼ばれるけどなあ」
なんて、歌うように。
「んー、・・・奇才ってかんじ？」
安「なにぃ？むっちゃ褒めてくれるやん〜」
「この前のリアル仮面ライダー人間はさすがにびっくりした。ヒトとバッタの交配の実験」
安「きゃ♡」
大「・・・・・」
こんな顔して一番ヤバイ奴やないかい！！！！
安「あ、そうや大倉くん。これから受けてもらう検査のことやねんけどなあ」
大「すいません俺帰ります」
今度こそ全力で逃げようとしたけど、やっぱりそこはこの怪力少女に行く手を阻まれ、叶わず。
『次は両肩抜いてあげましょうか？』なんて真顔で言われたら、もう諦めるしかないよね！！この子ホンマにやりそうやし！！
ああ、オトンオカンごめん・・・
俺はもう生きて帰れないかもしれないです・・・
マッドサイエンティストの実験台を前に半分死を覚悟しとったら、
安「ほんまに簡単な身体検査やから大丈夫やって」
案内されたのは部屋の奥で、そこに、古い病棟なんかでよく見かけるドーナツ型の機械があった。
MRI？CTとかってやつ？
あれよあれよというまに手首やら足首やら
いろんな器具を付けられて
俺はすっかり成されるがまま。
安「多少気分悪くなったりとかあるかもやから、その時は遠慮なく言ってくれていいでな」
安田さんがスイッチを押すと同時に
機械が静かに動き出す。
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べに(プロフ) - 稲妻さん» わ〜！ありがとうございます！！気まぐれ更新ですが楽しんでいただけるよう頑張りますね〜！！ (2020年2月16日 23時) (
レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
稲妻(プロフ) - めっちゃ面白いです！更新楽しみにしてます！ (2020年2月16日 15時) (レス) id: b45af291eb (このIDを非表示/違反報告)
べに(プロフ) - megumonkeyさん» はじめまして！コメントありがとうございます〜！！わたしの趣味全開ですが、そう言って頂けるととってもうれしいです…！気まぐれな更新にはなると思いますが、楽しんで頂けるようがんばります！(^^) (2020年2月13日 0時) (レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
megumonkey(プロフ) - はじめまして。すごくスケールの大きい話でドキドキ楽しませて頂いてます。大倉くんがこれからどうなっていくのか、とても楽しみです。次の更新楽しみにしています (2020年2月12日 18時) (レス) id: fa40db60d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：べに
| 作成日時：2020年2月11日 23時
