王妃 ページ9
me side
私は今日、王妃になった。
城の中に用意された部屋は私1人には十分すぎるくらいに広く、
大きなベッドにはシワひとつない。
『…、』
なんとなく、ベッドに倒れ込む。
まさか、本当に選んでいただけるとは…
会って間もない私を身内に…しかもこんなにすぐ結婚なんて、
本当、ここは別世界なんだな。と実感する。
左手にきらめく結婚指輪は、不思議な程にぴったりとはまっていて
まだ少し非現実的に思う私の目を嫌に引き付けた。
『…はぁ、』
慣れないことだらけの日々に疲れたのか、
ひと段落したことに気が抜けたのか、小さくため息を吐いた。
今は夕方。
陛下は久々に、友人と呼ぶにはよそよそし過ぎるくらいに強く繋がれた彼らと夕食を共にされているだろう。
さすがに私は遠慮した。
1年ぶりに集まった彼らは明日にはもう帰られるとのことだったから。
州長に就任して間もない彼らも、陛下と同じく忙しく、
そして慣れないんだろう。
いない生活が。
今日は無礼講ということで、仕事を1日休んで来てくださってるんだ。
短い時間でしょうけれど、寂しまぎれになればいい。
さぁ、私も夕食を食べてしまおう。
明日からまた、王妃としての生活が始まる。
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イデア(プロフ) - めさん» な、なんだってーー!!?(((すいません初コメにテンションが上がってしまいました、ありがとうございます…!!励みになります! (2022年8月21日 0時) (レス) id: 8186d383a3 (このIDを非表示/違反報告)
め - この作品ほんと大好きです (2022年8月21日 0時) (レス) @page47 id: b02816ae41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:イデア | 作成日時:2022年6月19日 0時