社交界 ページ18
me side
馬車に揺られること、数時間。
＿………ま、
＿＿………きて………い…
「A様、起きてください」
『…ん………？』
使用人の声で目が覚める。
『…あれ、私いつの間に眠って…』
「ご飯を食べたら眠くなられたみたいで、どこも痛めてませんか？」
『ええ、大丈夫です、』
少し身体を動かして、目をこする。
「A様、S国に着きましたよ。」
促されるまま窓の外を見る。
そこから見えたのは賑わう街。
夏だからか空はまだ少し明るいが、もう到着時刻間近だろう。
街路を縫うようにぼんやりとした灯りが街全体を照らしている。
しばらくして、宿屋の前で馬車が止まった。
馬車から降りて、中に入る。
使用人達が荷物を部屋に運び込むのと同時に、
私は宿泊する部屋とは別の部屋で身支度をする。
テキパキとした動作で、ドレスが着せられ、化粧も施された。
「いかがですか？A様」
姿見に映る自分を見る。
肌触りの良いシルクのAラインドレス。
ベアトップネックに、華やかな刺繍が施されたシースルーインナーが手先まで広がる。
首元には靴と合わせたパールのネックレス。
全体的に落ち着いていてかつ、煌びやかな雰囲気。
『…私じゃないみたい』
これまでの人生で体験したことの無い感情。
恐らくは結婚していなければ、彼らに出会ってなければ体験することもなかった。
支度を終え、部屋を出る。
するとちょうど支度を終えたであろう陛下と会った。
私のドレスと同じ色の服に、シルクのマントが揺れる。
kn「おお。準備できたか。」
『はい。』
短くそれだけ言葉を交わして、陛下が乗って来られた馬車に二人で乗る。
パーティー会場となるS国の城まで数分。
特に会話もなく馬車に揺られた。
馬車が止まって、扉が開かれる。
陛下が先に降りて、私の手を取る。
軽く腕を組み、城の大広間に足を踏み入れた。
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イデア(プロフ) - めさん» な、なんだってーー！！？(((すいません初コメにテンションが上がってしまいました、ありがとうございます…！！励みになります！ (2022年8月21日 0時) (
レス) id: 8186d383a3 (このIDを非表示/違反報告)
め - この作品ほんと大好きです (2022年8月21日 0時) (レス) @page47 id: b02816ae41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イデア | 作成日時：2022年6月19日 0時
