距離 ページ26
me side
広い部屋に、暖炉と、大きなテーブルと、
それを囲うように置かれたイス。
好きなところに座っていい、と言われても少し遠慮してしまう。
とりあえず、1番近くにあった椅子を引く。
腰を下ろして、ふと考える。
全員が揃った時、ここはどれほど色彩やかなのか。
kn「多分もうちょいしたら運ばれてくるわ。」
背後からそう声をかけられる。
kn「お。そこ俺の席やん。」
『え、すいません、退きます。』
kn「いやいや！ええよ、俺も最近いっつもいろんなとこ座っとるし。」
そう言って、陛下は私の隣に座った。
『…こう見ると、多いですね。』
kn「ん？あぁ、せやなぁ。」
『いつもここで昼食を？』
kn「まぁな。忙しい時は部屋まで持ってきてもらったりするけど、基本はここやな。」
『最近はどうですか。』
kn「まだ月が変わってそう経ってないからな。
まだここで食えてるよ。」
『…忙しい時って仕事後回しにしてるからじゃないですか。』
kn「いやぁ、腹減ったなぁ。」
王妃になって、1つ新たに実感したことがある。
陛下も私たちと何ら変わらない普通の人であることを。
やはりどこか、雲の上の存在というか手の届かない人だと思っていた。
身近になるとこんなにも、親しみやすい人なのか。
kn「…なんやじっと見て。何がついてんねん」
『何もついてませんよ。いただきましょうか。』
運ばれてきた料理に目を向けて。
久しぶりに誰かと食事をする。
今日から毎日。
明日も、明後日も、ずっと。
なんとなく陛下との距離が近づいてるように感じた。
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イデア(プロフ) - めさん» な、なんだってーー！！？(((すいません初コメにテンションが上がってしまいました、ありがとうございます…！！励みになります！ (2022年8月21日 0時) (
レス) id: 8186d383a3 (このIDを非表示/違反報告)
め - この作品ほんと大好きです (2022年8月21日 0時) (レス) @page47 id: b02816ae41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イデア | 作成日時：2022年6月19日 0時
