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9.失考 ページ10

Aside






太宰さんが怖い、





私の顔を包む手は何故か優しさを帯びていたけど




目の前にある瞳が何時もと違って何かを襲うような

そんな瞳をしていて私は恐怖を覚えた









怒ってる



怒ってるんだ




私はそう感じた







「ご、ごめんなさい!」








若しかしたら

私、笑っていたかもしれない







「さっき、笑った事に怒ってる…よね」









「はあ?」






呆れた様にそう声を漏らして




太宰さんは手を離し起き上がった






「…別に怒っていないよ
はやく自分の部屋に戻ったらどうだい?」









私はハッとした



そうか

此処、太宰さんの部屋だった







「ああ!うん!」








私はベットを降りて立ち上がった





それと同時にふらつく身体



あれ?足に力が入らない






倒れる、そう感じた時に





私は後ろから添えられた腕によって支えられた









「あ、ありがとう!
倒れるところだった…」









「危なっかしいし、無理しすぎじゃあないかい?
支えてられてないと歩けないくせに」









すると私の身体はふわっと浮いた






「え?!お、重いから、降ろして…」









「暴れられたらもっと重くなるのだけど」







私はされるがままにいた







太宰さんの落ち着くような優しい匂いがして何だか恥ずかしくなった

若しかしたら心臓の音が聞こえてるかも






でもすごく暖かくてこの感じ凄く久しぶり







太宰さんは私の部屋まで行きベットに下ろしてくれた








「ありがとう…!
重かったのに…」








「本当に
明日は身体中が筋肉痛だよ」








そう云いながら私の部屋を出ていこうとドアノブに手をかけた太宰さん








「あ、あの…!」









「なんだい?」








背を向けていた太宰さんは此方を振り向いた








「お、おやすみなさい…!」









「嗚呼、おやすみ」






それだけ?
と云われると思ったから少し嬉しかった









なんか今夜はよく眠れそう









「そう云えば、掛け布団ありがとう」









「…うん!」






絶対に今夜はよく眠れる








気付かぬうちに私の周りにはパラパラと雪が舞っていた

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 文スト , 太宰治   
作品ジャンル:恋愛
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中二病メープル - 太宰さんツンデレ?好きな女の子には嫌がらせしたい的な。すっごく面白いです! (12月3日 9時) (レス) @page36 id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 凄く面白かったです!これからも、更新楽しみにしてます!頑張ってください(*^-^) (2018年3月26日 16時) (レス) id: fb750e4c11 (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - 響華さん» あ!!お恥ずかしい…笑ありがとうございます! (2018年3月3日 21時) (レス) id: 170cdda07e (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - ウンディーネさん» ファンですか……?!こんな駄作に…ありがとうございます!頑張りますっっ!! (2018年3月3日 21時) (レス) id: 170cdda07e (このIDを非表示/違反報告)
響華 - said×→side○ (2018年2月12日 18時) (レス) id: 86c88d0ffc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なの | 作成日時:2017年11月2日 19時

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