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17.難色 ページ18

敦said









「でも、ね
探偵社の皆は優しいから軽蔑もしないし恐がりもしない
何時暴れるかも判らない
何時人を殺すかも判らない私に」









「探偵社の皆は知っているの?」









「うん…きっと
皆そんな事思わせないし私も知らない知らないって言い聞かせてるんだけどね
不可解…だから」









「不可解?」








「うん」







Aちゃんの声は今にも消えそうな弱々しい声だった









「だって、与謝野先生にかかれば私の足なんかすぐ治せるはずなのに
太宰さんとの同居だって普通に考えて有り得るはずもないし」







矢っ張り足は異能力が関係しているのか





太宰さんと同居しているっていうのも太宰さん本人から聞いたけど不思議だと思った
恋仲でもない二人が









「でも、如何してそれが異能力に関係するの?」









「多分、私の足は本当の異能力によって私が暴れだした時、行動範囲を狭める為に完全には治さない」









するとAちゃんは深く俯いた









「太宰さんとは、緊急事態に備える為
もし私が暴れても太宰さんの異能力を使えば私の異能力も無効化できるから…かな」










「其れ、信じてる?」






Aは横に首を振った







「ううん、信じてないよ
こんなに自己解釈が過ぎてるのに莫迦だよね
与謝野先生は治せないと云っているから本当に治せないだけ
太宰さんは私を掃除係として家に置いてるだけ
そうやって自分に言い聞かせてるの」









「でも、矢っ張り私の異能力って其れだけ恐ろしいのかもしれない」









異能力って残酷だ






こんなに穏和な人に殺戮の才能があるのなら






単純にそう感じた








「あ…!しゃ、喋り過ぎた…!」









そう云いながらあたふたし始めたAちゃん









「ごめんなさい…!変なことばっかり聞かせちゃって…」









「ううん、全然変なことなんかじゃない
僕で良ければ何時でも話聞くからね
良いアドバイスとかはできないと思うけど」









するとぱらぱらとAちゃんの周りに雪が舞った







「うん!敦くんはなんか話しやすい
ありがとう、最後まで聞いてくれて」





異能力って





美しい






彼女を見ていると単純にそうも感じられた

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 文スト , 太宰治   
作品ジャンル:恋愛
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中二病メープル - 太宰さんツンデレ?好きな女の子には嫌がらせしたい的な。すっごく面白いです! (12月3日 9時) (レス) @page36 id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 凄く面白かったです!これからも、更新楽しみにしてます!頑張ってください(*^-^) (2018年3月26日 16時) (レス) id: fb750e4c11 (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - 響華さん» あ!!お恥ずかしい…笑ありがとうございます! (2018年3月3日 21時) (レス) id: 170cdda07e (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - ウンディーネさん» ファンですか……?!こんな駄作に…ありがとうございます!頑張りますっっ!! (2018年3月3日 21時) (レス) id: 170cdda07e (このIDを非表示/違反報告)
響華 - said×→side○ (2018年2月12日 18時) (レス) id: 86c88d0ffc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なの | 作成日時:2017年11月2日 19時

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