居 眠 り エ ス ケ ー プ 。【ツルネ】

13.青春？ ページ13

竹早side




「仲睦まじいのお」





「そうですね」




Aと話している二人の男子を見てトミー先生はニコニコとしながらそう言った




僕の心はそんな事思う余裕も、純粋さもなくて
あるのはただただ嫉妬心だけ





「青春じゃな」





「え？」




トミー先生は僕をみて同じ様に微笑んだ




「そこの男子お二人、経験者ですよね
ちょっと来ていただけます？」





すると、Aは僕の隣に来た




「久々の袴」




「そうだね」




Aは心做しか嬉しそうに袴を見ている




可愛い、不意にそう思ってしまう自分が少し怖い





「よろしく、僕は竹早静弥
それでこっちが折川A」




「よろしく」




「あれ？よく見れば君、財布落としてた子だよね！」





「あ、そうです
財布落としました」





「一緒のキーホルダーだったから覚えてたんだよね！ほら、カエルのキーホルダー」




得意げにカエルのキーホルダーを見せた彼




「俺は如月七緒で、こっちの顔が怖いのが
小野木海斗」




「誰が顔が怖いだ」




「呼び方は七緒とかっちゃんでいいよ！」




「よくねえよ」





「かっちゃん…」





「呼ぶなって言ってるだろ」




そうやって小野木に睨まれたA



全く動じてないみたいだけど





「何かあったの？」





「ん？あー、あの人私の苦手な人リストNo.1なの」





「あー、あれね」





一日でリセットされるAの苦手な人リスト


No.1
って事は彼に今日
数回、睡眠妨害されたって事か






「お前、どっかで見た事あるな」





「…入学式じゃない？」




僕は色んな意味を込めて微笑んだ





「失礼しまーす！」



その声と共に現れたのは遼平と





湊だ。

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