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枕に頭を押し付けながら今日さなぴー来なかったの残念だったな、と思いながら目を瞑ってると小さく部屋をノックする音。
・・・え？
解散すると言っておきながらまだ飲み足りてないと言ってた風磨か？と思ったけど風磨なら樹とか引き連れてもっと手荒で強引な感じで呼んでくるよな。
開いた扉の向こう。
まさかとは思っていたけど...
「みゅうさん、」
美「A」
「ごめんなさい、何も言わずに来て」
俺を見上げて眉を下げて、寂しげな表情。
この感じ、久しぶりだ。
シェアハウスでも急にこうやって来たことを思い出す。
美「おいで」
部屋の明かりを付けようと思ったけど、多分Aは俺と一緒に寝たいんだろうなと思ったからベッドのヘッドライトだけを付けると部屋の中がオレンジになった。
「・・・あの、」
美「ん？」
「みゅうさん」
俺に近づくとAは俺の腕に手を添えて「一緒にいてもいいですか」と問いかけてきた。
美「許可なんて要らないでしょ？(笑)」
敬語が出るときは俺に遠慮してる時。
そんなことだって、今の俺は分かってるよ。
ベッドに座る俺の隣に腰掛けようとするから腕を引いて横向きに俺の上に座らせると、Aはジッと俺の顔を見つめた。
「みゅうさん」
美「ここに来るのサクラに言った？」
「ううん」
美「言わないできたの？(笑)」
「・・・寝てたんだもん」
美「夜な夜な抜け出して俺のとこ来て悪い子じゃん」
「だって、」
美「だって？」
「会いたかったから」
美「ふふ」
「だめ・・・？」
潤んだ瞳を向けて寂しそうにそう口にするから「素直じゃん」と頭を撫でるとAの瞳がゆらりと揺れる。
美「一緒に寝る？」
そう小さく口にすると彼女はコクッと頷いた。その顔が可愛くてキスを落としお互いの顔を見つめ合ってたその瞬間、「みゅうと〜！！みゅーと！？おい、のもーぜ！！！」と扉をドンドン！！叩く音。
美「はぁ、あいつら」
「・・・いいの？」
美「マジでなんで今なの」
静かにしてて、と口にするとAはキュッと唇を結んでコクッと頷いた。
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作者名：愛美
| 作成日時：2020年9月8日 23時
