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30:ティラミス ページ31

Aside


「落ち着いたか?」

『…はい』


あのあと降谷さんの車で家まで帰ってくると、彼は私にとりあえずお風呂に入ってくるように命じた。

あったかいお湯に浸かれば身も心もほぐれる。

それでも待たせているから早めに上がってリビングに戻れば、降谷さんはこっちを振り返ってソファから立ち上がった。

随分長く感じたけれど、まだ夜は明けていない。

私は彼に歩み寄り、まだ濡れている頭を下げた。


『あの…今日は本当にすみませんでした。迷惑かけて…』

「それはさっきも聞いた。俺は謝罪なんか望んでない」


どこか不機嫌そうな声に顔を上げる。

水滴がパタリとフローリングの床に落ちた。

…あぁ、そうか。いちばん大切なことを言い忘れていた。


『…助けてくれて、ありがとうございました』

「……」


少しだけ微笑んで言えば、彼は一瞬動きを止めてから目を逸らす。

身につけているのは今も変わらず、黒いベストに青いブローチ。組織の衣装のままだ。

…謝罪はいらないと言われたって、気にしないわけにはいかない。

私は彼の表情を伺いながら尋ねた。


『あの…組織の仕事のお邪魔にはなりませんでしたか…?』

「へ?」


気になっていたのはそのことだった。

明後日の夜、10時。それは間違いなく今日のことのはずだ。

私の言葉に、降谷さんは目を見開く。

そして次の瞬間、一気に彼の瞳が鋭くなった。


「まさかそれを気にして俺を呼ばなかったのか?」

『え?あ、いや…』

「大体なんで俺が組織の仕事だと…あぁ、電話してる時に起きてたのか…」


彼は眉を寄せてしばらく考え込むように固まる。

そしてやがて小さく息をついて答えた。


「今日はUSBを手渡していくつか情報交換するだけだったからほとんど時間はかからなかったんだ。
コナンくんから電話をもらったのは終わったあとだった。気にする必要はない」

『そうですか…』


それならよかった。ホッと安堵の息を漏らす。

すると、次は降谷さんが私に聞いた。

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設定キーワード:名探偵コナン , 降谷零 , 安室透   
作品ジャンル:恋愛
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カルビ(プロフ) - はい!降谷さん格好よく書けてます!!大好きです!!良かったらボードで話しませんか?降谷さん語りましょう!! (4月8日 16時) (レス) id: 36c4c5cb96 (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - 1さん» ありがとうございますー!続編でも頑張りますね!よろしくお願いします! (4月5日 21時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
1 - すっっっっっごいきゅんきゅんします!毎日楽しみにしてます。応援してます! (4月5日 6時) (レス) id: 1e43368747 (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - 泉夜 綴禮@tudureさん» わ〜!神作だなんてありがとうございます!!評価まで押して頂けてとっても嬉しいです!これからも精進できるよう頑張りますね!! (4月4日 20時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
泉夜 綴禮@tudure - これは神作ですね!一番右の星不回避です('-' (4月4日 19時) (レス) id: 4933786ec3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:立夏 | 作成日時:2019年3月3日 21時

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