君がそばにいてくれた〈2〉

▼過保護 ページ7

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ｰAsideｰ



あの事件から一週間。



山口先生のおかげで工藤さんたちは警察に逮捕され
私の顔の傷も治ったんだけど……









『隼人くん、カバンくらい持てるから……』



矢吹 ｢いいから｣






あの日以来 、私に対してとても過保護になった隼人くん。






今も隼人くんの手には私のスクールバッグがあって
手を繋ぎながら学校に向かっているんだけど……






『傷も治ったし、カバンも辞書が入ってるから重いし……』



矢吹 ｢ならますますダメだろ。重いものなんて持たなくていいの｣







……んん。


なんか甘やかされすぎて⋯⋯私、ダメな人になっちゃいそう。









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日向 ｢隼人！Aちゃん！｣



武田 ｢おはよー｣



土屋 ｢おっす！｣



小田切 ｢………………。｣



『あ、おはようございます』







土手道を歩いていると後ろから声をかけられて
振り返ると、いつもの皆さんの姿が。







日向 ｢二人とも朝からラブラブだね〜｣



土屋 ｢隼人も相変わらず過保護だし｣



矢吹 ｢うるさい｣



武田 ｢まあ、その気持ちも分かるけど｣



日向 ｢隼人、Aちゃんのこと溺愛してるしな｣



小田切 ｢……過保護になりすぎて嫌われんなよ｣





矢吹 ｢お前ら一回黙れ｣





ヒューヒューと隼人くんを茶化す日向さんたちに対して
迷惑そうに顔をしかめる隼人くんだけど、なんだかんだ楽しそう。







矢吹 ｢ほら、行こう。遅刻する」



『あ、うん……』




隼人くんに手を引かれて、私たちは学校に向かって歩き始めた。




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