＊*146 廉side ページ7
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Aに胸を叩かれ、ようやく我に返る。
やばい、やり過ぎた…。
｢大丈夫か…？｣
慌てて唇を離してAの顔を覗き込む。
呼吸を乱して、肩を震わせ必死に息をしている。
力尽きてしまったように身体を俺に預け
もたれかかってきた。
｢ごめんA、やりすぎた｣
｢だ、大丈夫っ……くちゅん！｣
…くちゅん？
可愛すぎるくしゃみをしたのはもちろんA。
そういえば…
季節はもうすぐ冬が訪れる時期で風も冷たい。
こんな屋上に長時間いたから寒かったか…。
｢A、校舎入ろっか｣
｢う、うん…っ、え！｣
まだ呼吸が整わない様子のAを抱きかかえた。
世にゆうお姫様抱っこ。
｢れ、廉くん、恥ずかしいよっ…！｣
｢大丈夫だって。校舎の中はほとんど生徒おらへんし｣
もう暗くなってきてるし
残ってるのは部活生くらいだろう。
よっぽど恥ずかしいのか顔を真っ赤にして
顔を隠しているA。
…俺はどうやら照れ顔が好きらしい。
というか、なんか…ちょっといじめたくなる。
｢このまま家まで帰る？｣
｢…〜！む、無理っ！降ろしてぇ…！｣
期待通りの反応をしてくれるAに
ふっと笑った。
あーあ…
｢ほんと、可愛くてたまらんわ｣
｢も、もう…からかわないでぇ…｣
両手で顔を隠すAに
俺の理性が崩れたのは言うまでもなかった。
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作者名：なっちゃん
| 作成日時：2020年8月14日 21時
