溺愛注意報《5》 (ページ26)

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おまけ2-2 後輩side ページ26

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｢朱里！永瀬先輩がいる！｣

囁きながら指を差す友人。

永瀬先輩の彼女騒動が落ち着き始めた頃のことだった。

日曜日

友人と一緒に今話題の映画を観ようと映画館に来たら

なんと目の前に永瀬先輩とその彼女が座っていた。

思わず息を潜めて固まる私たち。

向こうはこっちの存在を知るはずもないのに。

｢A、これ観終わったら家帰ろ｣

｢えぇ！

せっかく今日は出かけたのにまた部屋で過ごすの！？｣

｢こないだの続きするから。……覚悟しとけよ？｣

｢ちょっ…！｣

思わず友人と目が合った。

……続きって…何だ！

よからぬ想像をしてしまい、顔が赤くなった。

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映画が始まり

スクリーンにかじりついて見ている彼女の隣で

あくびをしながらゴソゴソ動く永瀬先輩。

時折、彼女の耳元で何か囁いている。

全く映画なんて観ていない。

まあ、こってこてのラブストーリーだから

興味がないのかもしれない。

最初は相手をしていた彼女も、そのうち無視を始めた。

映画に必死みたいだ。

そんな様子に永瀬先輩も諦めたのか話しかけるのをやめ

彼女の手を取り指を絡めるように繋いでいる。

その後、永瀬先輩はつまらなそうにあくびをし

コテッと彼女の肩に頭を預けてそのまま寝てしまった。

もう映画どころじゃない。

目の前の二人から目が離せなかった。

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｢あんなの見せつけられたら……ねぇ｣

だよねぇ、と賛同する。

彼女一筋、という噂は本当だったみたいだ。

相変わらず永瀬先輩は人気で告白する子も多いけど

こりゃ入り込む隙間なんてないな、と実感した。

もちろん次の日は

学校で永瀬先輩と彼女の様子をみんなに報告した。

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