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「ありがとうございます。送っていただいて」
「ふふっ、何度も言うけど僕がAちゃんと
いたかっただけだから、ね?
それより、1人で平気?」
平気、というのは···?
「永瀬くんと、ちゃんと話せる?」
首を傾げた私に降ってきた言葉。
あ···、健人さん
そこまで気にしてくれていたんだ。
私が子どもみたいにめそめそ泣いていたからだろう。
優しさに胸が温かくなる。
「はい。
私、ちゃんと気持ちを伝えようと思います···!」
背中を押してくれた健人さんがいるんだもん!
私はちゃんと伝えられる。
廉くんはちゃんと伝えてくれたもん···!
「うん。その意気だ。
もし何かあったらすぐに連絡してね。
僕はいつだって駆けつけるから」
「ふふっ、ありがとうございます」
本当に心強いなぁ···。
健人さんの存在が
私の中で大きくなっていくのを感じた。
「A···?」
···え?
少し離れたところから聞こえた声。
振り向けば、声の主が立っていた。
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作者名:なっちゃん | 作成日時:2020年7月29日 19時