＊*58 side廉 ページ9
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｢雷注意報···｣
テレビを見ながら復唱するように呟く。
ご飯を食べ終わり、洗い物を済ませて
Aは風呂へ行った。
洗い物くらい俺がすると言ったけど
料理をするなら最後まで、がポリシーらしい。
出来すぎた女性やと思う。
俺なら家事なんてやりたくない。
つーか出来ない。
ゴオオオッと雷の音が響く。
天気、本格的に悪くなってきたな。
もしかしたら明日は休校になるかもしれない。
そんなことを思いながらソファに寝転び
雑談を読んでいたが
浴室の方から物が崩れるような音が聞こえた。
···Aっ！？
急いで駆けつけ浴室の前に来たけど
これ···開けたらあかんよな。
｢A！すごい落としたけど大丈夫か！？｣
｢···············っ｣
｢開けて大丈夫か！？｣
返答がない。
···仕方ない。
開けていい状況であることを祈り扉を開ける。
｢·····っ、A！｣
そこには何らかの振動で落ちたと思われる
漂白剤や洗剤と
隅でうずくまるAの姿があった。
｢Aどうした！？大丈夫か！？｣
｢···っ、れ、廉くん···｣
一体何があっあんや···。
駆け寄って肩に優しく手を添えれば
怯えるように震えながら、俺の方を見たA。
ーーーゴロロロッ！！
｢···っ！！｣
｢···っ、A？｣
雷が鳴り響き
それと同時にAが俺に抱きついてきた。
一瞬パニックになる俺。
｢か、かみ、なりっ···｣
｢···あ、怖いんか？｣
冷静を保ちそう尋ねれば何度も頷くA。
なるほど。
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作者名：なっちゃん
| 作成日時：2020年7月25日 0時
