溺愛注意報《2》 (ページ8)

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放課後になり、Aを迎えに行って帰宅する。

スーパーに寄って食材を買う時

昨日同様、何が食べたいかと尋ねられた。

｢···美味い｣

俺が答えたのはオムライス。

案の定、Aには少し笑われたけど

出てきた料理は格別に美味かった。

最初にAの料理を食べたときは

本当に驚いた。

料理までできるのかと、惚れ直した。

しかも今まで食べた何よりも美味かった。

手料理なんて知らなかった俺は

もうとても感動したのを覚えている。

こんな美味いものを毎日食べていたら

もう前のような食生活には戻れない。

コンビニ弁当とかインスタントとか

食べられなくなりそ···。

｢えへへ···。

よかったらおかわりもあるから

いっぱい食べてね｣

照れているのか、恥ずかしそうに控えめに

俺を見たA。

その仕草というか行動が可愛すぎて

飯を喉に詰まらせそうになった。

···大丈夫か、俺···。

もうすでに抱きしめたいと思ってる時点で

アウトやと思う。

今日から一週間2人きりやで？

初日からこんな理性グラグラで大丈夫かよ···。

｢それにしても、雨酷いね···。

帰ってきてから降り出してよかった···｣

｢台風来てるみたいやな｣

｢怖いね···。

今日の天気予報外れちゃった···｣

そう言って肩を落とし

しょんぼりする姿も可愛い。

···って、違うやろ。

ため息を吐きたいほど自分に呆れた。

Aといると9割くらい可愛い可愛いって

思ってる気がするけど

···俺は本来そんなキャラではない。

むしろ今までは冷めた方の人間で

感情が特別かき動かされることもなかった。

人間は恋に落ちるとこうも変わるのかと思うと

呆れを通り越して笑えた。

しかも今の自分が嫌いじゃないと思っているあたり

俺はもう取り返しがつかないほど

Aが好きなのかもしれない。

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