溺愛注意報《2》 (ページ24)

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私も自己紹介をしなければと思い

名前を告げようとしたけど

会長さんの声に遮られる。

｢知ってるよ。君はとても有名だからね｣

有名？わ、私が？

そんな事実は一切ないので

全力で否定させていただく。

｢可憐で心優しいお姫様｣

｢え？｣

｢それと···永瀬廉の恋人ってね｣

···！！

｢ち、違います···！

廉くんとは恋人じゃなくて、何というか···

し、親戚のような···｣

そ、そんな噂が···！？

私は昨日の告白と甘い廉くんの笑顔を思い出して

頬が赤くなった。

｢付き合ってないの？｣

驚いたようにそう聞いてくる会長さん。

｢はい···！｣

全く···噂というのは怖いなぁ···。

昨日廉くんも言っていたけど

どうして私と廉くんが付き合ってるだなんて···。

｢そっか···ふっ、ただの噂ってことだね？｣

あ、あれ？

会長さんの笑顔に

黒いものが混じっている気がして目を擦る。

き、気のせいだよね···？

本当に私の気のせいだったようで

ティーポットとクッキー

ティーカップとソーサーを2つずつ乗せて

会長さんはソファの前にあるテーブルに

それらを綺麗に並べた。

座って？と言われ少し気が引けたけれど

せっかくの好意を無下にするのも申しわけないと思い

大人しくソファに座る。

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