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驚いて顔を上げれば

真剣な眼差しを私に向ける廉くんの姿。



その目には先ほどまでのからかいや

冗談が混じっているとは思えなくて···。




ゴクリ、と息を飲む。






「ずっと、Aが好き」





なっ···!


そ、んな、告白みたいに···。





「わ、私たち両想いだったんだね。

ビックリ···あは、は····」



「だったじゃない。俺は今も変わらんよ」



「···廉、くん?」





どうしよう···。


視線を逸らせない···。



頭が困惑して、あまりの急展開についていけない。




「ま、待って廉くん···!

確かに黒崎くんのことを好きだったのは本当だよ?

でもね、急にいなくなって寂しくて悲しくて

私は必死に忘れたの···。

それに私たち、家族になるんだよ?」




「それは父さんと早織さんやろ?

血は繋がってないから問題ない。

そんな理由で俺を拒まんといてや」



「で、でも···」



「今は俺が好きじゃなくても

絶対に好きにさせてみせるから」




待って待って···待っ、て。


全然頭がついていかない。




「そ、それに廉くんずっと好きな人がいるんでしょ?

付き合ってる子がいるって噂で聞いちゃったよ?」




そうだ···。

春ちゃんから聞いてしまった話。



それが事実なら今の状況はおかしすぎる。







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作者名:なっちゃん | 作成日時:2020年7月25日 0時

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