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初めて好きになって
しかも急にどこかに行っちゃったんだよ···？
ずっと想い続けてきたわけではないけれど
忘れられるはずなかった。
｢···え？初恋？｣
驚いたようにそう聞き返す廉くんにコクっと頷く。
そして私は気づいた。
···わ、私とんでもないことっ···！
｢ち、違っ、今のはっ···｣
｢へぇー、Aの初恋って俺なん？｣
恥ずかしくて顔に熱が集まるのが分かる。
｢あの、私まだビックリしてて···
黒崎くんと廉くんが同一人物だなんて、だから｣
｢だから？｣
｢だから···その···｣
ニヤニヤと私を見つめる廉くんは
いたずらっ子みたいな笑顔。
居た堪れなくなって私はついに下を向いた。
｢ごめんA、ちょっといじめすぎた｣
｢れ、廉くんの意地悪···｣
｢まさかAの初恋が俺やなんて思わんかったわ｣
｢そ、それは···忘れて！｣
｢絶対嫌｣
｢れ、廉く｢俺もやから｣
···え？
｢俺の初恋もAやから｣
.
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作者名：なっちゃん
| 作成日時：2020年7月25日 0時
