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次の日の昼休み。
どうせ１人だったし、良かったら明日も一緒に食べましょうねなんてあんな笑顔で言われたら来ないわけにはいかない。
昨日と同じように屋上の扉を開いたが、そこにあの後輩の姿はなかった。
…まだ来てないのか。
そのうち来るかな、と座って待っていれば、階段を駆け上がってくる音が聞こえてバンッとドアが開かれた。
『あ、降宮先輩』
｢降谷だ｣
こいつこの流れ恒例にしようとしてるだろ。
彼女は俺の訂正を何食わぬ顔で流し、隣に座った。
『遅くなってすみません、４時間目が体育で…』
｢あぁ、マラソン？｣
『はい。今度のマラソン大会、絶対１位取るので見てて下さいね！』
そう言ってAは得意気に笑う。
マラソン大会なら俺も１位取るつもりだけど、男女別だし関係ないか。
こいつ運動神経良さそうだもんなぁ。バカみたいに戦闘力高かったし。
｢そういえばお前、空手やってるのか？｣
『え？』
｢死人が出そうな回し蹴りだったから｣
『あぁ…殺さないですよ、失礼な』
Aは不機嫌そうに顔を背けたが、すぐに元に戻って答えた。
『空手と柔道と剣道と合気道と……武道は結構色々やりましたよ、１番得意なのは空手ですけど』
｢…まじで？｣
『楽しいですよ、新しいこと身につける度にどんどん自分が強くなっていく気がして』
｢……｣
…なんとなく理解はできるけど、今のは女子高生の言葉じゃないだろ。
こいつ一体どこを目指してるんだ。一体なにとそんなに戦う気なんだ。
半目でそんなことを思いながら紙パックのお茶を吸い上げる。
すると、お箸を持ったAが少し恥ずかしそうに微笑んで言ったのだ。
『警察官になりたいんです』
｢…え？｣
『日本を守るために強くなりたくて』
切りそろえられた前髪がふわりと風になびいた。
無意識にストローから口を離して、彼女の横顔を見つめる。
目を丸くして固まっている俺に気づいたAは、柔らかい笑顔から一転、俺の方を睨んだ。
『なんですか？』
｢い、いや…別に…｣
『父が警察官で、小さい頃からずっと追いかけてるんです』
｢…へぇ｣
なるほどな。…でも確かに似合ってる。
空手はできるし肝が据わってるし生意気だし。
そうか、警察官…なら俺と一緒だな。
｢俺も将来は警察官になりたいんだ｣
彼女に続いてそう明かせば、Aは意外そうに目を瞬かせる。
そしてめちゃくちゃ嫌そうな顔をした。
『うわ被った最悪』
｢聞こえてるぞ｣
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立夏(プロフ) - 明里香さん» わ〜！ほんとですね！ありがとうございます！！直しておきました！！ (2019年1月22日 0時) (
レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 43話に誤字がありました。「聞こえ気がした」ではなく、「聞こえた気がした」です。 (2019年1月21日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - でねぼらさん» ありがとうございます！可愛く書けたらなと思っていたので嬉しいです！！ (2019年1月7日 0時) (レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
でねぼら(プロフ) - 夢主可愛い降谷可愛い (2019年1月7日 0時) (レス) id: eac5f4ad2f (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - レッド・アイさん» わぁぁ３回も！？ありがとうございます…！！ほんと元カップルっていう距離感の微妙な関係が大好きで…ストライク決められて嬉しいです！！更新頑張ります！！ (2019年1月6日 12時) (レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：立夏
| 作成日時：2018年12月24日 21時
