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『制服は洗濯機に放り込んでおいてください』
「いや、ちょ、」
『早くしないと風邪引いちゃいますよ、さっさと行ってきて下さい。私は後でいいですから』
「え?だからあの、」
『カバン貸してください、干しとくので。お風呂はこっちです』
「ちょっと待っ…」
………なんでこうなる。
気づいた時には風呂場に立っていて頭を抱えた。
だからなんで俺は今日苗字を知った後輩の家で風呂に入ってるんだ。あったまるのはありがたいけど。
…仕方ない。Aだって待ってるだろうしさっさと済ませて出よう。
そう思いなおしてシャワーを出す。
その瞬間、ビシャアッと真横から水鉄砲が発射された。
……俺もこれやろうかな。
命中した冷水が滴り落ちる中、静かにそんなことを考えたのだった。
*
『ご、ごめんね〜!ほんとにごめん!!お願いだからこっち来て〜!!』
風呂から上がれば、Aが初めて聞くような高めの声でひたすら犬に話しかけていた。
犬の方は何故かびびっているように部屋の隅に寄り、「わうぅ…」と気弱そうな声で鳴いている。
Aの手にはドライヤー。その周りには散乱した紙吹雪。
なんとなく想像はついたが、一応彼女の後ろに立って尋ねた。
「どうした?」
『わんこを乾かしてあげようと思ったらドライヤーにクラッカー仕掛けられてたんですよ。
スイッチ押した瞬間にパーンって鳴ってわんこがびっくりしちゃって。ほんとあのドッキリジジイ…』
サラッと父親をジジイ呼ばわりしてることは聞かなかった振りをしてため息をつく。
…まぁお父さんもまさか家に犬が来るとは思わなかったんだろうな。
彼女の手からドライヤーを取って立ち上がらせた。
「俺がやっとくからAは風呂入ってこい」
『そうですか?ありがとうございます』
スイッチを押してももうクラッカーは発射されない。
ていうか犬の方はタオルで拭いたみたいだからもう大分乾いてるっぽいけど…
冷風を自分の前髪に当てながら見ていれば、着替えを抱えて部屋を出ていこうとしていたAが「あっ」と声を上げた。
ドアに手をかけた彼女はいたずらっぽい笑みを浮かべて一言。
『先輩、水鉄砲ひっかかりました?』
「お前知ってたなら先に言えよ!!!」
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立夏(プロフ) - 明里香さん» わ〜!ほんとですね!ありがとうございます!!直しておきました!! (2019年1月22日 0時) (レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 43話に誤字がありました。「聞こえ気がした」ではなく、「聞こえた気がした」です。 (2019年1月21日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - でねぼらさん» ありがとうございます!可愛く書けたらなと思っていたので嬉しいです!! (2019年1月7日 0時) (レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
でねぼら(プロフ) - 夢主可愛い降谷可愛い (2019年1月7日 0時) (レス) id: eac5f4ad2f (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - レッド・アイさん» わぁぁ3回も!?ありがとうございます…!!ほんと元カップルっていう距離感の微妙な関係が大好きで…ストライク決められて嬉しいです!!更新頑張ります!! (2019年1月6日 12時) (レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:立夏 | 作成日時:2018年12月24日 21時