40.青磁色 ページ42
お粥を口に運んでいる間、ずっと前から突き刺さる視線。
それを感じながら、俺は目の前で無駄にニコニコしているそいつに目を向けた。
｢……A｣
『はーい！なんですか？』
｢視線がうるさい｣
『えぇ！？』
容赦なく言えば、Aはオーバーにショックを受けたような顔をし、しかしすぐにへらりと笑う。
そして机に頬杖をついて小さく首を傾けた。
『えへへ、降谷さん、美味しいですか？』
｢うまいよ…ってこのやりとり、かれこれ５回目なんだが｣
そうなのだ。こいつ、もう何回も同じ質問を俺に繰り出している。
新婚のバカップルみたいでちょっとどうかと思う。
うまいって返すたびにめちゃくちゃ嬉しそうな笑顔が見れるから別にいいけれど。
今回も漏れなくAはふわりと笑い、傾けていた首を戻して言った。
『実は、あの日公安に差し入れするまで人にご飯を食べてもらう機会ってあんまりなくって。
自分で作って自分で食べるだけだったんです。
でも、美味しいって言ってもらえるとすごく嬉しいもんですね！』
｢…そうだな｣
それについてはよくわかる。
ポアロでお客さんが褒めてくれるとやる気が出たし、Aが弁当を半泣きで食べながら美味しいですって言ってくれたのもかなり嬉しかった。
…だとしてもそこまでじっと見られてると食べにくいんだが。
まぁでも別にいいか、とスルーすることに決め、Aが作ってくれたお粥を最後まで平らげた。
｢ごちそうさま｣
『はい！』
そこでようやくAは俺から視線を外し、食器を持って台所へ向かう。
それをシンクに置いたところで、彼女は『あっ』と思い出したように振り返った。
『そうだ降谷さん、カーテン開けていいですか？』
｢何かあるのか？｣
『今日は流星群が見れるって先輩方に聞いたんです！
私、流れ星って１度見てみたかったんですよね！』
｢あぁ…そういえば…｣
そういえばそんなことをニュースで言ってたっけ。
ペルセウス座流星群が東都からでもかなりはっきり見えるとか。
いいぞ、と頷けば、Aは嬉々としてカーテンを開けた。
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如月.夜月(きさらぎ よつき)(プロフ) - 立夏さん» んふふ！良かった！同じですね(*´▽｀*) (2021年1月20日 19時) (
レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - 如月.夜月(きさらぎ よつき)さん» えっっっっめっちゃいいですねそれ最高ですね！！！？？（笑）私もめちゃくちゃ見たいです！！！！！！！ (2021年1月20日 2時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - ムースさん» わ〜！そんなにたくさん読んで頂けるなんて本当に嬉しいです！ありがとうございます！ (2021年1月20日 2時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
如月.夜月(きさらぎ よつき)(プロフ) - 安室さん(怪我)､狂犬ちゃん(真顔)にお姫様抱っこされてほしいな… (2021年1月17日 13時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
ムース - 3周目です！好きすぎる！ (2020年12月12日 21時) (レス) id: 38b2fa8d4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：立夏
| 作成日時：2018年7月6日 23時
