君がいた夏の日

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@side Tubasa









翼「おふくろ？どうかした⁇」




母《翼、落ち着いて聞いて。


Aちゃんが…


Aちゃんが……っ……》







おふくろの


尋常じゃない焦り様から


Aの身に何かあったことを察した。







翼「おいっ！おふくろ‼︎


Aに……、


Aに何があったんだよっ！」





母《……ひっ…く……》




父《…翼、Aちゃんがオペ室に入った…。


危ない状態、みたいでな…


今すぐ病院に来てくれ。あと……》




翼「…っ。あと、なんだよ？」







.




.









父《裕太くんを連れて来てくれないか？》









なんでかは…


敢えて聞かなかった。








ただ「分かった」とだけ答え、



電話を終えると



近くを通るタクシーをつかまえた。








.






おふくろや親父とは対照的に


俺は、驚くほど落ち着いていた。




だって、俺が病室を出る時も笑ってたじゃん。



どうせ病院に行ったら

また眠りこけてるに決まってるんだ。







.









翼「裕太！お前も来いっ‼︎」




裕太を後部座席に引き込む。




裕「え、え？？」





間抜けな声を出した裕太だったけど、



俺が運転手に



「◯◯病院まで。」と伝えると



何かを察した様で




タクシーが動き出してからは


ずっと下を向いて黙っていた。







.







下を向き


ぎゅうっと握られた拳が震えているのを見て、









胸が痛んだ。








・

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