君がいた夏の日

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重たい瞼を開ける。






目の前に広がるのは、


白い天井





ただ、それだけ。









翼「Aっ！」








ガタンっと


勢いよくパイプ椅子から立ち上がり、


私を抱きしめる翼。









翼「なかなか起きねーから、まじ焦った。


ホント寝すぎだかんなっ！」









私の肩に顎を置いて


怒ったような声を出す翼。








(分かってる。心配してくれたんだよね？)








これは、不器用な君の優しさ。







もう…






こんな時まで


素直じゃないなぁ。









あ「…ふふ。」


翼「なんだよっ！笑うなよな‼︎」


あ「ごめんごめんっ！……ありがとね、翼。」


翼「…ん。」









ありがとう


ホントにありがとう





君には小さい頃から迷惑や心配をかけてばかりだったね。







喧嘩早くて、



素直じゃない君









.









あ「私が死んじゃったら、


私以外の子にもちゃんと優しくしてね？」








翼のクールな見た目に

周りが勝手に悪評をたてる。




本当は優しくて面倒見がいい




そんな彼を



私以外の人にも知ってもらいたい。









翼「んなこと言ってんじゃねーよっ！！


今度んなこと言ってみろ！


いくらAでも容赦しねー…っ………」









顔を下に向けた翼







私を抱きしめる腕が、微かに震えてた。







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