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第80話 ページ1

_________7月17日





「…いってきます」



静かにそう言って、葉月家の戸を開ける




今は早朝の5時





起きてるのは、そうだなぁ…お手伝いさんくらい





つま先をとんとん、と入れて戸をゆっくり閉める



私はイヤホンを耳に差し込んで、
朝の水色の光に照らされた道を歩く


ヘッドホンの代わりに、今はイヤホンを付けてる




にしても、夏になったなぁ



日も長くなったし、暑くなったし…
まぁ今は涼しいくらいだけど




少し歩くと、見慣れた少し廃れたバス停があった


バス停のベンチに座ってバスを待ってる間に、Twitterを開いて、みんなの様子を見る



こっちにきて、これが日課になってた


…今日は、翔太はショップの新グッズの打ち合わせ
で、After the Rainの2人は、握手会、か




みんな忙しそうだなぁ…
ちゃんと元気にしてるのかなぁ…




みんなの顔とかを思い浮かべると、
なぜか胸が痛くなって、




……何も言わずに自分から離れたのに、寂しいだなんておかしいよね





翔太とか特に怒ってそうだし


…怒ってそうじゃないや、確実に怒ってるわ、
LIMEの通知ヤバイし…開きたくないもん…




ブロロロ…



色々と考えごとをして、ぼぉっとしてると
バスがこっちに向かってくるのが見えた





さっと身支度を整えて、バスに乗り込む





流石にこの時間に乗ってるのは私くらいで、
ふふっ、と少し笑ってしまった




前から左4列目の窓際の席に腰を下ろして、
流れる街並みをぼんやり眺める







最初のバス停からちょうど六つ目のバス停で下りて、また歩き出す




目的地までの通り道にある(珍しくこの時間に開いてる)花屋さんで花を買って、石畳の階段を、1段ずつ登っていく






「…着いた…」





着いたのは、周りよりも少し高い位置にある墓地




…運動不足かな、なんか息切れが激しいんだけど





ふぅ、と息を吐き出して、呼吸を整える




いつも通りのルートを通って、着いたのは大きめのお墓があるとこ



…社長さんだったからね、ちょっと大きめなんだよね




花を入れ替えたり、色々して、




線香の香りが鼻を掠めるのを感じながら合掌する






(お母さん、お父さん、あのね、話したいことがたくさんあるの。


ずっと言えなかったんだけど、私_____________)






報告し終わって、顔を上げる



黄色い朝日に照らされたそれは応援してくれてるみたいで、ほっとした




?「…A」

第81話→



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あんず - すごく引き込まれます・・・続きが早く読みたいです!!! (2019年7月15日 18時) (レス) id: dc55c39ad4 (このIDを非表示/違反報告)
((MOE.moena))(プロフ) - 歌い手さん大好きです! この作品、どんどん引き込まれちゃってやばいです……!!これからも無理せず頑張ってください♪ (2018年5月10日 1時) (レス) id: 11d29a6d34 (このIDを非表示/違反報告)
そぷ - 初めてのネット小説なのですが、とても面白い内容で吸い込まれちゃいました!!続きが楽しみです仕方ありません!すごくすごくすごくすごく読みやすいです! (2018年1月24日 10時) (レス) id: 258ff8d101 (このIDを非表示/違反報告)
梟猫(プロフ) - ましゅ**さん» わわ、そんなコメント頂けるなんて…ありがとうございます…!まだまだ拙い文章ですが、楽しんで頂けるようがんばりますね!ゆっくり更新ですが、これからも読んでくださると嬉しいです! (2017年11月23日 21時) (レス) id: 7dd05c1ed3 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ**(プロフ) - 本当に夢小説なのかと疑いたくなるほど、この作品に引き込まれました。すごい読みやすくて、自分も(恐縮ですが)一緒になって泣いたり苦しんだり、笑ったり和んだりさせていただきました。これからも頑張ってください。応援しています。 (2017年11月8日 22時) (レス) id: 60ad5bd9da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:梟猫 | 作成日時:2017年5月2日 11時

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