(19)敵は保護者 ページ20
「めんどくせェー……」
「覇気がないな!どうしたんだ不死川そんな顔して!」
そんな顔ってどんな顔だよ。
そう思って隣のデスクの不死川を見たら割と本気で死にそうな顔してて思わず笑う。
「暑ぃし保護者めんどくせぇし」
「担任持ちは大変だなー」
「気持ちはわかるぞ不死川!」
そう言う向かいに座る煉獄は、その隣の冨岡のネクタイを結んでやっている。
さすが兄属性。てか冨岡もネクタイぐらい自分で結べよ。
「さすがに冨岡でもジャージは脱ぐんだな」
「スーツは暑いから好きじゃない」
「保護者の前で竹刀は出すなよ冨岡ァ」
そう。今日から三者面談が始まる。
時は7月某日。
担任持ってない俺は関係ねぇが、この5日間は担任持ちの奴らの顔が死ぬ。
特に進路関係で今回の7月の懇談はかなり重要らしく、3年持ちの煉獄・不死川・冨岡・伊黒の不機嫌っぷりは半端ない。
伊黒に至ってはさっきから話しかけるなオーラ凄すぎて話しかけられない。
生徒は、短縮授業になるから大喜びだが教師陣にとっては地獄だ。
俺は関係ねぇけどな!(2回目)
「仕方ねぇなお前ら!
今回は特別だ。俺の奢りで今晩飲みに行くか!」
そう言うと、死んでいた顔に若干色が付く。
奢りとなると一気に元気になるんだなお前らは。
「すまんが宇髄!もう一度言ってくれ!誰の奢りだ?」
「俺」
「よもや!それでは俺は三者面談行ってくる!」
煉獄はバッと立ち上がり職員室を出る。
その腕にしがみついて半引きずられるようにその後をついて行く伊黒と冨岡。
「単純だな」
「男が一度口に出したからには約束だぞ宇髄ィ」
「おーおー。任せとけって」
「じゃ、頑張って」と隣に手を振る。
不死川は資料片手に立ち上がった。その時、いつもの声が職員室に響く。
「不死川先生まだ?私早く帰りたいんだけど」
「悪ィな。お前の場合どうせただの面談だ。さっさと終わらせんぞ」
「早くしてね17時からスーパーのタイムセールだから」
ドアを開けて不死川を呼び出した綾瀬は、会話をしながら職員室を出ていく。
「あ、宇髄先生。やっほー」
去り際でも俺への挨拶は忘れないコイツ。
優秀じゃねーか。
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絵宙(えそら) - (伊黒先生可愛すぎる…言ったら殴られるかネチネチ攻撃されるけど)←※これは心の中です。 (2020年4月22日 15時) (レス) id: 63faa5bcfc (このIDを非表示/違反報告)
零華 - ポテ岡義勇で腹筋崩壊したよ☆昨日今日で何回腹筋死滅するんだろうか....(;-;)ピエン (2020年4月22日 15時) (レス) id: f56491ae0c (このIDを非表示/違反報告)
零華 - 何かを心配する伊黒先生は笑えるwそして、さねみんのシュークリームを食うのは、さすがに気もが座りすぎだと思う(((ToT)))ガクブル (2020年4月21日 21時) (レス) id: f56491ae0c (このIDを非表示/違反報告)
にんじん - あああ、すこだ、これはすこ。すこすこのスコティッシュフォールドだ。 (2020年4月21日 14時) (レス) id: 48dd1996d3 (このIDを非表示/違反報告)
(*・*) - できちゃった系? (2020年4月20日 16時) (レス) id: 95accb8743 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜 | 作成日時:2020年4月6日 16時