震える心と体 ページ2
ホソク「うん。大丈夫。シャンプーとリンスも使わせて貰っていい?」
と、始めて少し恥ずかしそうに上目づかいに微笑む。
「うん。バスルームにあるのは適当に何でも使って。洗顔とか化粧水とかも使って貰っていいから。」
RMがホソクの笑顔に答えるように微笑むと
「ありがと、、それは常備してるから」
と、大きめのバックを持ち上げて見せる。
「そっか、ホソガは肌弱いからな。」
「うん。じゃあ、先にバスルーム使わせて貰うね。」
そう言って、ホソクがバスルームに向かう背中を見ながら、又、痩せたなと思った。
アメリカでのフェスを一人で成功させる為、不眠症と拒食で細い体を更に痩せさせたホソクは、最近やっと、少し、体重を戻せたと言っていたが、再び、睡眠不足と食欲減退に悩まされている事は一目瞭然だった。
「ホソガの話を聞いてやらなきゃな」
そう思って、すぐに作業室に籠って作業を始めたが、気が付けば12時を回って、それから切りの良い所で切り上げて、シャワーを浴びて、2時頃ベットルームに行けば、ホソクがベットに腰掛けて待っていた。
ぼんやりとブルートゥースで、音楽を聴いていたらしきホソクは気配を感じて顔を上げ、ブルートゥースを外した。
「まだ、起きてたんだ。先に寝てくれって言えば良かったな。」
RMがすまなそうに言えば、ホソクは悲しそうに頭を振り、
「どうせ、一人じゃ寝れないから」
と、縋りつくようにRMを見つめる。
ベットはキングサイズだし、男二人でも寝れるが
「ゲストルームも有るけど、、」
そう言えば、ホソクは泣きそうな顔で
「一緒に、、寝たらダメ、、?」
と声を震わせる。
だよね。一人で寝るぐらいなら、自分の家で寝るか。。。と自嘲する。
「分かった。じゃあ、向こう側で寝て。俺、こっち側で寝る。」
RMがそう言ってもホソクは下を向いてそこから動かない。
仕方なく、RMはホソクの隣に座って
「何か、話が有るの?」
と、促すように問いかけた。
「ナム、、」
「ん?」
「お願い。抱きしめて。僕、怖いんだ。何もかも、、」
ホソクにそう言われて、RMは瞳を揺らした。
今まで、親友として、喜んだり悲しんだりしながら、抱き合う事は有ったけど、こんな風に懇願されたのは始めてだ。
「ええ、、と、、」
RMが戸惑っていると、
「ナム、お願い!」
とホソクがRMに抱き付いて来た。
ホソクの体温を感じた。
その体は小刻みに震え、RMの背中に回された手を引き剝がせばホソクが壊れてしまいそうに思えた。
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作者名:sumiko | 作成日時:2023年3月21日 19時